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神々の精神史

法蔵館文庫 こ1−1

出版社名 法藏館
出版年月 2023年3月
ISBNコード 978-4-8318-2645-9
4-8318-2645-6
税込価格 1,540円
頁数・縦 433P 15cm

商品内容

要旨

カミを語ることは、日本人の精神の歴史を語ること。龍宮童子に竃神や座敷ワラシ。酒呑童子などの怪物退治と異類婚。物くさ太郎。隠れ里伝承。根元神としての翁。変装して越境する神々。伊弉冉・伊弉諾の屍愛譚。民話や昔話、お伽草子、記紀神話の構造分析を通して、“カミ”と“他界”の背後にある日本文化の深層に迫る。柳田・折口以降の民俗学を鋭く批判、忘れられた民俗学者・筑土霊寛の可能性を指摘する。妖怪学第一人者の処女論文集にして、民俗学のみならず、その後の日本文学研究、日本文化論に影響を与えた、記念碑的名著。

目次

1 民話的想像力について(民話的想像力とその背景―『江刺郡昔話』の世界を探る
神霊の変装と人間の変装―昔話の構造論的素描
怪物退治と異類婚姻―『御伽草子』の構造分析
最後に笑う者―「物くさ太郎」に見る笑いとユーモア)
2 民衆の思想について(根元神としての翁―猿楽の翁と稲荷の翁を中心に
世捨てと山中他界―山岳空間の認識論的構造
海上他界の思想―「うつぼ舟」を中心に
屍愛譚をめぐって―伊弉諾・伊弉冉二神の冥界譚を中心に
国占めと国譲りをめぐって―日本神話における占有儀礼)
3 筑土鈴寛の世界(筑土鈴寛の民俗学―異端のフォークロア
日本的記述の方法―筑土鈴寛論拾遺
筑土鈴寛と超世の霊童―筑土鈴寛論補遺)

著者紹介

小松 和彦 (コマツ カズヒコ)  
1947年東京都生まれ。東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程修了。専攻は文化人類学・民俗学。信州大学助教授、大阪大学教授、国際日本文化研究センター所長を歴任、現在、国際日本文化研究センター名誉教授。紫綬褒章、文化功労者受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)