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「不自由」論 「何でも自己決定」の限界

ちくま新書 432

出版社名 筑摩書房
出版年月 2003年9月
ISBNコード 978-4-480-06132-4
4-480-06132-0
税込価格 792円
頁数・縦 215P 18cm

商品内容

要旨

グローバル化の進展につれて、何かにつけて「自己決定」が求められるようになってきた。その背景には、人間は「自由な主体」であるという考え方がある。しかし人間は、すべてを「主体的」に決められるわけではない。実際、「自由な主体」同士の合意によって社会がつくられるという西欧近代の考えは、ほころび始めてきた。こうした「ポスト・モダン」状況にあって我々は、どう振る舞えばいいのか?そもそも「自由な主体」という人間観は、どう形成されたのか?こうした問いを深く追究した本書は、近代社会の前提を根底から問い直す、新しい思想の試みだ。

目次

第1章 「人間は自由だ」という虚構(現代思想における「人間」
よき人間と悪しき人間 ほか)
第2章 こうして人間は作られた(人間的コミュニケーションの習得
コミュニケーションの「普遍性」と「特殊性」 ほか)
第3章 教育の「自由」の不自由(「人間性」教育としての「生きる力」論
「ゆとり」から「主体性」は生まれるか? ほか)
第4章 「気短な人間」はやめよう(主流派としての「リベラリズム」
挟撃される普遍主義 ほか)

おすすめコメント

「主体性」に任せればOK?近代的な「人間」観の限界を明らかにし、いま、どう振舞うべきかを探究する、新しい思想の試み!

著者紹介

仲正 昌樹 (ナカマサ マサキ)  
1963年広島県生まれ。東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了(学術博士)。現在、金沢大学法学部助教授。社会思想史・比較文学を専攻。文学や政治、法、歴史などの領域について、アクチュアリティの高い言論活動を展開(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)