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ヴィンテージ・シックス

出版社名 講談社
出版年月 2006年6月
ISBNコード 978-4-06-213450-7
4-06-213450-0
税込価格 1,540円
頁数・縦 205P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  •   6人の直木賞作家たちが、ワインをキーワードに紡ぐ絶品のアンソロジー。世界で最も古い酒のひとつであり、最も広い地域で飲まれている酒でもあるワインは、古くは儀礼用として使われていた時代がある。われわれの間でも、特別な日を選んでワインを飲むようなことがあるが、それは何も今、ここに限ったことではないのである。さて、本書に登場してくる6種のワインも、それぞれのドラマを持っている。例えば、篠田節子さんの『天使の分け前』では、人質ならぬ”ワイン質”をとられたフランスの大統領が、ワイン惜しさに相手国との約束を取り消してしまう顛末が描かれる。実はこの犯人、このワインの提供者なのである。一民間人が国家元首を手玉にとるありさまは 荒唐無稽な筋立てではあるのだが、妙に納得させられてしまう強烈な個性と歴史がワインにはある。数ある酒の中でもっともドラマに適しているのが、本作品集のテーマであるワインだという思いを強く感じた。(のり)

    (2007年9月1日)

商品内容

要旨

6人の直木賞作家が贈る、芳醇、至高のアンソロジー。ワインは愛をはぐくみ、愛は物語を生む。

出版社
商品紹介

直木賞作家がワインをキーワードに描く珠玉の短編集。恋愛、性、美食等を巡り華麗な世界が展開する。6人による絶品のアンソロジー。

著者紹介

石田 衣良 (イシダ イラ)  
1960年東京都生まれ。1997年「池袋ウエストゲートパーク」で第36回オール讀物推理小説新人賞を受賞し、デビュー。2003年「4TEENフォーティーン」で第129回直木賞を受賞
角田 光代 (カクタ ミツヨ)  
1967年神奈川県生まれ。1990年「幸福な遊戯」で第9回海燕新人文学賞を受賞し、デビュー。1996年「まどろむ夜のUFO」で第18回野間文芸新人賞、2003年「空中庭園」で第3回婦人公論文芸賞、2005年「対岸の彼女」で第132回直木賞をそれぞれ受賞
重松 清 (シゲマツ キヨシ)  
1963年岡山県生まれ。1991年「ビフォア・ラン」で作家デビュー。1999年「エイジ」で第12回山本周五郎賞、2001年「ビタミンF」で第124回直木賞をそれぞれ受賞
篠田 節子 (シノダ セツコ)  
1955年東京都生まれ。1990年「絹の変容」で第3回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。1997年「ゴサインタン」で第10回山本周五郎賞、同年「女たちのジハード」で第117回直木賞をそれぞれ受賞
藤田 宜永 (フジタ ヨシナガ)  
1950年福井県生まれ。1986年「野望のラビリンス」で作家デビュー。1995年「鋼鉄の騎士」で第48回日本推理作家協会賞、1999年「求愛」で第6回島清恋愛文学賞、2001年「愛の領分」で第125回直木賞をそれぞれ受賞
唯川 恵 (ユイカワ ケイ)  
1955年石川県生まれ。1984年「海色の午後」で第3回コバルト・ノベル大賞を受賞し、デビュー。2002年「肩ごしの恋人」で第126回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)