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受命

出版社名 角川書店
出版年月 2006年6月
ISBNコード 978-4-04-873680-0
4-04-873680-9
税込価格 2,090円
頁数・縦 589P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 著者の帚木蓬生(ははきぎ ほうせい)氏は1947年福岡県生まれ。精神科医として医療にたずさわるかたわら、堅実に小説を書き続け、1995年に精神病院とその患者たちの姿を描いた『閉鎖病棟』で、第8回山本周五郎賞を受賞した作家である。人間のわずかな心の動きさえも逃さずしっかりと受け止め文字に綴る著者の真面目な姿勢が、多くの良心的な読者を得ている。今回ご紹介する作品は、ある独裁国家とその現状を憂える勇士たちの物語。話は指導者に招かれた医師の目を通じて語られる。独裁国家で高位の職に就き生活と地位を約束された者たちが、あえて命の危険を冒してまで起こす行動は、まさに「ノーブレス・オブリージュ」精神の発露にほかならない。高い地位や身分に就いている人には、それに伴う重い義務と責任があるというこの言葉はヨーロッパで生まれたものであるが、わが国でも武士階級や明治維新から戦前までの篤志家という形で存在していた。戦後政策により身分制度が切り崩されてゆく中、この精神は一般にはなじみがないものに堕ちてしまったかにみえる。しかし、本書のようにドラマティックに提示されれば、共感する人も多いのではないか。それほど

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    (2007年7月16日)

商品内容

要旨

招聘医師として平壌入りを決意した津村。万景峰号で海峡を渡った舞子。中朝国境から潜入した寛順と東源。彼らの運命が交錯するとき、現代史を塗り替える大事件が勃発する。北朝鮮の深層を抉り出す衝撃作。

出版社
商品紹介

日系ブラジル人医師・津村は、平壌産院の医師に、「北朝鮮に来て、技術と知識を伝えてくれ」と口説かれる。国際サスペンスの超大作。

おすすめコメント

この国は、このまま存続してはならない。国際サスペンスの超大作 日系ブラジル人医師、津村リカルド民男は、北京の国際医学界で、平壌産院の医師に、北朝鮮に来て、技術と知識を伝えてくれないかと熱心に口説かれる。迷った末に半島に渡った津村は、ある大事件に直面するが・・

著者紹介

帚木 蓬生 (ハハキギ ホウセイ)  
1947年、福岡県生まれ。東大仏文卒業後、TBS勤務ののち、九大医学部卒業。現在、精神科医。93年、『三たびの海峡』で吉川英治文学新人賞受賞、95年、『閉鎖病棟』で山本周五郎賞受賞、97年、『逃亡』で柴田錬三郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)