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鍋釜と愛国心

出版社名 河出書房新社
出版年月 2007年8月
ISBNコード 978-4-309-01831-7
4-309-01831-9
税込価格 1,650円
頁数・縦 189P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 本書は著者の曽野綾子さんがかつて日本財団の会長を勤めていた時期に書いた挨拶文と、政府の諮問会議等に提出した意見書からなる文章が収められている。例えば教育面では、親、社会や教師が子どもに嫌われるのを恐れるあまり、子どもの身勝手に迎合してきたその結果が、現在の教育危機を招いていると鋭く分析する。人間はもともとすべて不平等だという観点から、快適とその陰にある不自由、この両者を受け止めてこそ、不幸には耐える豊かな人間性が育つとのご意見は、眼を開かれる思いがする一節である。作家としての語り口は、率直、大胆、そして教え諭すような慈愛に満ちたものだ。読者が感銘を受けるであろうこの1冊(のり)

    (2008年2月12日)

商品内容

目次

1 鍋釜と愛国心(年度以外の記録も失われ、発表場所も不明の講演(一九八五年)―国家の想像力と個人の想像力
閣僚の靖国神社参拝問題に関する懇談会後に提出した個人意見―宗教から離脱した記念廟を ほか)
2 永遠の未知なる世界の手前(臨時脳死及び臓器移植調査会に提出した意見書―人生の完成と幸福のための臓器移植
再び発表場所のわからないスピーチ(一九九四年四月二十四日)―エイズ問題によせて ほか)
3 未来へ歩む子供たちへ(経済審議会生活大国部会での意見発表―利己的日本の世界とのズレ
教育改革国民会議答申と同時に提出した意見書―危篤状態の「教育」を救うために ほか)
4 私の見たアジア、アフリカ、そして母国・日本(年度と月のみで、発表場所もわからない報告書(一九九九年七月)―モンゴル訪問
台湾総統府における震災お見舞の挨拶―困難からの出発 ほか)

出版社
商品紹介

「靖国参拝問題を根本から見直すには?」「危篤状態の教育を救うには?」。作家の視点から社会問題を鋭く見据えるオリジナル・レポート。

おすすめコメント

靖国参拝問題を根本から見直すには? 危篤状態の教育を救うには? 脳死判定による臓器移植の是非は? 日本のオピニオン・リーダーとして世界を駆け巡る著者が、作家の視点から社会問題を鋭く見据えるオリジナル・レポート。

著者紹介

曾野 綾子 (ソノ アヤコ)  
1931年、東京生まれ。聖心女子大学英文科卒業。87年に土木学会著作賞、93年に恩賜賞・日本芸術院賞、95年に日本放送協会放送文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)