• 本

ふくわらい

出版社名 朝日新聞出版
出版年月 2012年8月
ISBNコード 978-4-02-250998-7
4-02-250998-8
税込価格 1,650円
頁数・縦 260P 20cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全3件

  • 2012年出版された小説の中で、一番衝撃を受けたのはこの本かもしれません。感動とか、涙とか、そういう、ことばでは表しきれない。
    「ことば」とは何か、自分にとって「ことば」と常に生きるとはどういうことなのか。圧倒的に語りかけてくる。
    そして読んだ後も忘れることのできない本。傑作。

    (2013年7月25日)

  • ポイントは…登場人物の濃いキャラについていけるか?

    まさにジェットスター小説。読み出しの速度は穏やかですが…最後はG越えです。
    著者の挿絵の鮮やかなとかげの皮膚のザラザラ感と昭和50年代の付録の【おかめのふくわらい】の紙のザラザラ感を思い出させる一冊。

    (2013年5月14日)

  • ふくわらい

    やはり小説はこうでなくてはならない。読んで引き込まれ、読後感も十分にある。これが西加奈子の作品世界なのだろう。一人の女性書籍編集者を主人公にして、ユニークというか個性派ぞろいの登場人物がまわりをうろつく。クセモノ?ぞろいの作家先生とのかかわりの中で、主人公は変化していく。特に後半のもっていき方はあっぱれ。ある意味、異色の小説。それだけ読み逃ししたくない作品だ。

    (2013年2月11日)

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商品内容

文学賞情報

2013年 第1回 河合隼雄物語賞受賞
2012年 キノベス!受賞

要旨

マルキ・ド・サドをもじって名づけられた、書籍編集者の鳴木戸定。25歳。唯一の趣味は、暗闇でのひとり遊び―。

出版社
商品紹介

主人公は人肉を食べたことで有名な編集者。感情を表さない彼女は猪木に憧れるレスラー等、男性との付き合いで人との距離を縮めていく。

おすすめコメント

2013本屋大賞ノミネート作品

人肉を食べたことで有名な編集者の鳴木戸定。感情を表さない彼女は、猪木に憧れるロートルレスラーや盲目の男性との付き合いを通じて、人との距離を少しずつ縮めていく。定の何物にも汚されない真っ直ぐな姿を描くエンタメ小説の傑作。

出版社・メーカーコメント

紀行作家の父から、マルキ・ド・サドをもじって名づけられた鳴木戸定。書籍編集者の定は、身なりに無関心、感情を表さずに人付き合いも機械的にこなす。一方で、彼女は、旅先でワニに食べられて死んだ父親の死肉を食べた女として、世間に名を知られていた。ふくわらいが唯一の趣味である彼女は、猪木になりきれなかったロートルプロレスラーのエッセイを担当することになってから、人との距離を少しずつ縮めていく。「作品を書かせたかったら、今すぐ雨を降らせろ!(またはやませろ!)」という作家の無茶な要望に応え、街でナンパされた盲目のイタリア人(と日本人のハーフ)の男性に処女を捧げる定の、何物にも汚されない真っ直ぐな姿を描くエンタメ小説の傑作。

著者紹介

西 加奈子 (ニシ カナコ)  
1977年テヘラン生まれ。関西大学法学部卒業。2004年『あおい』でデビュー。05年『さくら』が25万部を越えるベストセラーになる。07年『通天閣』で織田作之助賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)