
貧困の光景
出版社名 | 新潮社 |
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出版年月 | 2007年1月 |
ISBNコード |
978-4-10-311417-8
(4-10-311417-7) |
税込価格 | 1,430円 |
頁数・縦 | 212P 20cm |
書店レビュー
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- 平山書店 (秋田県大仙市)
かつて日本財団に在籍し、発展途上国の援助活動を通じ諸国の貧困のありさまをつぶさに見てきた著者のエッセイ集である。曽野綾子さんの著作は、本人が実際に体験した事実が元になっているだけに、われわれ日本人の読み手にとっては、世界の想像を超える貧しさを目の当たりにし、わが身の恵まれた環境に申し訳ない感情を抱かせる。しかし、当の途上国自身も国としての矜持は存在しないようで、提供した支援物質は権力者の利益となり、目的通りに役立つ保証はないらしい。このような有様だから貧困は一向に改善しないのである。道徳は将来の暮らしに目安がたつ場合に存在すると著者は語る。いま、わが国では格差社会が問題となっているが、本著作で繰り返し語られる途上国の貧困とはあまりにも次元の違うことに気づかされ、読書子ははこの問題をもっと別の視座でとらえるべきという思いがするのである。(のり)
(2007年10月19日)
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商品内容
要旨 |
ほんとうの「貧しさ」を知らない日本人の精神の「貧しさ」を問う。 |
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目次 |
餌をくれない飼主 |
出版社 商品紹介 |
私たちは、ほんとうの貧困をどれだけ知っているだろうか。世界各地をめぐり、作家の冷静な視線でとらえた文明論。全日本人必読の書。 |
おすすめコメント
私たちは、まだ本当の「貧困」を知らない。すべての日本人必読の文明論登場。 「アフリカでは、子供がエイズと分ると母親はミルクをあげなくなる。だから子供にエイズ検査は受けさせないほうがいい」――日本人の想像を絶する貧困の実態。飢餓と空腹は違う。乞食は生業。物乞いは真剣な儲けの手段……作家の冷静な視座がとらえた、世界各国の貧困の真実。本書を読まずして「現代」「世界」は語れない!