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漂流日本左翼史 理想なき左派の混迷1972−2022

講談社現代新書 2667

出版社名 講談社
出版年月 2022年7月
ISBNコード 978-4-06-529012-5
4-06-529012-0
税込価格 968円
頁数・縦 187P 18cm

商品内容

要旨

労働組合の攻防、衰退する社会党、国鉄解体の衝撃。もう左翼は存在感を取り戻せないのか。左派の未来の可能性を問う。

目次

序章 左翼「漂流」のはじまり
第1章 「あさま山荘」以後(一九七二年〜)
第2章 「労働運動」の時代(一九七〇年代1)
第3章 労働運動の退潮と社会党の凋落(一九七〇年代2)
第4章 「国鉄解体」とソ連崩壊(一九七九〜一九九二年)
終章 ポスト冷戦時代の左翼(一九九〇年代〜二〇二二年)

出版社・メーカーコメント

左派の存在意義を問う! 労働運動の攻防、社会党の衰退、国鉄解体の衝撃。左翼はもう存在感を取り戻せないのか? 累計13万部突破の「日本左翼史」第3弾! 「いまになって冷静に考えれば、日本国内でいかに学生たちが機動隊と衝突したところで、選挙になれば自民党が圧勝していました。『革命の条件』など存在しなかったのです。まして『世界革命』など、誰がどこで何をするのか。綿密な計画などない刹那的なものでした。こうして『新左翼』は消滅します。では、既成の左翼はどうなったのか。それを論じたのが本書です。」(池上彰) 「未来を切り開くためには、過去から学ばなくてはならない。日本左翼の歴史から、善きものを活かし、悪しきものを退けることの重要性が今後高まると私は考える。(中略)社会的正義を実現するためには、人間の理性には限界があることを自覚し、超越的な価値観を持つ必要があると私は考えている。日本左翼史というネガを示すことで、私は超越的な価値というポジを示したかったのである。」(佐藤優) 【本書の目次】 序章 左翼「漂流」のはじまり第1章 「あさま山荘」以後(1972-)第2章 「労働運動」の時代(1970年代1)第3章 労働運動の退潮と社会党の凋落(1970年代2)第4章 「国鉄解体」とソ連崩壊(1979-1992年)終章 ポスト冷戦時代の左翼(1990年代-2022年) 【本書の内容】 ・共産党で起きた「新日和見主義事件」・内ゲバ「川口大三郎事件」の衝撃・東アジア反日武装戦線と「三菱重工爆破事件」・「日雇い労働者」をオルグする方法・労働運動で「布団屋」が繁盛した?・吉本隆明が左翼に与えた影響・「郵便番号を書かない」反合理化闘争・「革新自治体」「革新首長」のムーブメント・上尾事件と首都圏国電暴動・社会党の弱体化と「江田三郎の追放」・「国鉄民営化」と中曽根康弘の戦略・土井たか子という尊皇家・衰退した社会党、生き残った共産党・メディアが「エリート化」した弊害・新しい左翼と「ヴィーガニズム」「アニマルライツ」・「ウクライナ侵攻以後」の左翼とは ……ほか

著者紹介

池上 彰 (イケガミ アキラ)  
1950年、長野県松本市生まれ。ジャーナリスト。慶應義塾大学卒業後、1973年にNHK入局。報道記者として、さまざまな事件、災害、消費者問題、教育問題などを担当する。1989年、記者キャスターに起用され、1994年からは一一年にわたり「週刊こどもニュース」のお父さん役として活躍。2005年よりフリーになり、執筆活動を続けながら、テレビ番組などでニュースをわかりやすく解説し、幅広い人気を得ている。また、九つの大学で教鞭をとる
佐藤 優 (サトウ マサル)  
1960年、東京都生まれ。作家、元外務省主任分析官。1985年、同志社大学大学院神学研究科修了後、外務省入省。在ロシア日本国大使館勤務などを経て、本省国際情報局分析第一課に配属。主任分析官として対ロシア外交の分野で活躍した。2005年に著した『国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて』で鮮烈なデビューを飾り、翌2006年の『自壊する帝国』(ともに新潮文庫)で大宅壮一ノンフィクション賞、新潮ドキュメント賞を受賞。2020年、菊池寛賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)