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最後の戦犯死刑囚 西村琢磨中将とある教誨師の記録

平凡社新書 585

出版社名 平凡社
出版年月 2011年5月
ISBNコード 978-4-582-85585-2
4-582-85585-7
税込価格 858円
頁数・縦 262P 18cm

書店レビュー 総合おすすめ度: 全1件

  • 元近衛師団長西村琢磨は、マレー進攻作戦の戦場指揮官としての責任を一身に背負い、連合国が行った戦後のBC級戦犯裁判で最後の死刑囚となり処刑されました。このとき日本人としてひとり処刑に立ち会った戦犯教誨師浅井堅教の記録をもとに、戦争の罪深い傷跡は探られます。無実の罪ながらもリーダーとしての責任を全うし、責めに死んでも人を憾むなという西村中将の生きざまは、深く魂を揺さぶられました。

    (2011年6月15日)

商品内容

要旨

責めに生き責めに死するは長たらむ人の途なり憾やはする―昭和二十六年六月十一日、赤道直下のマヌス島。オーストラリア軍による戦犯裁判で死刑判決を受け、無実の罪を背負い死んでいった元近衛師団長、西村琢磨中将。その最期を見届けた教誨師の手記を軸に知られざる悲劇を掘り起こす鎮魂の書。

目次

プロローグ―作家・角田房子の遺志
第1章 処刑前夜
第2章 軍人としての栄光と挫折
第3章 マヌス島裁判
第4章 嘆願
第5章 セカンド・タイガー
第6章 死刑台
エピローグ―最後の朝

著者紹介

中田 整一 (ナカタ セイイチ)  
1941年生まれ。66年NHK入局。プロデューサーとして、現代史を中心としたドキュメンタリー番組の制作に携わる。文化庁芸術祭優秀作品賞、日本新聞協会賞、放送文化基金本賞など受賞多数。退局後は執筆に専念。2005年に刊行した『満州国皇帝の秘録―ラストエンペラーと「厳秘会見録」の謎』(幻戯書房)で第60回毎日出版文化賞、第35回吉田茂賞を受賞。10年、『トレイシー―日本兵捕虜秘密尋問所』(講談社)で第32回講談社ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)