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地獄と煉獄のはざまで 中世イタリアの例話から心性を読む

出版社名 知泉書館
出版年月 2016年3月
ISBNコード 978-4-86285-231-1
4-86285-231-9
税込価格 9,350円
頁数・縦 507,15P 22cm

商品内容

要旨

本書では、ドミニコ会司祭パッサヴァンティの例話集『真の改悛の鑑』の初めての近代語訳を試みるとともに、テキストの丹念な分析と詳細な注解で、ペストや飢饉による終末的危機からの救済を求めて必死に生きる中世の人々の思考や行動を明らかにする。富裕層は死後の救済を求めて教会に多額の金銭を寄進し、高まりゆく信仰への情熱は多くの教会建築や絵画を生み出した。それらに関するイタリアを中心とした二百数十点に及ぶ著者の手による写真と簡潔な説明が、14世紀の危機を生きた人々のありのままの姿を伝え、近代へと転換する時代の予兆を示している。

目次

第1部 序論(キリスト教と「改悛」
パッサヴァンティの例話集の書かれた背景
例話とパッサヴァンティの作品 ほか)
第2部 パッサヴァンティ『真の改悛の艦』(全四九話)(死から蘇生した男と地獄の罰
裕福に育てられた若いドミニコ会士
死に際で回心した騎士 ほか)
第3部 カヴァルカ例話選集(キリスト教徒は復讐をしない
不平を言うな
神の裁きと人間の裁き ほか)

著者紹介

石坂 尚武 (イシザカ ナオタケ)  
1947年千葉県生まれ。同志社大学大学院文学研究科修士課程修了。現在同志社大学教授。博士(文化史学)(同志社大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)