e-hon夏の100冊 おすすめコメント 多彩な作風の宮部みゆき著作の中でも、この作品を1に挙げる人は多いはず。ミステリー史に残る傑作。新潮文庫の「徹夜本フェア」にも選ばれた一冊です。(2016年7月) |
書店レビュー
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- 平山書店 (秋田県大仙市)
第6回山本周五郎賞作だあるとともに1992年度ベスト・ミステリーに選ばれた一作。本作の面白さは、バブル崩壊直後のクレジットカード破産という世相を反映した、他人へのなりすましという事件の設定とその張本人新城喬子の人物描写にある。カードローンによる自己破産にまつわる話は、現在でもときどき身近にその例を聞くことがあるが、それを犯罪の動機にからめたことによって、より説得力のある設定になっている。終盤、新城喬子の過去をめぐって物語の展開はゆれ、興奮を抑えきれなくなるのは確実である。(のり)
(2005年8月28日)
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出版社・メーカーコメント
休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して――なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか? いったい彼女は何者なのか? 謎を解く鍵は、カード社会の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。