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逆説の日本史 23

明治揺籃編 琉球処分と廃仏毀釈の謎

出版社名 小学館
出版年月 2017年10月
ISBNコード 978-4-09-379898-3
4-09-379898-2
税込価格 1,760円
頁数・縦 381P 20cm
シリーズ名 逆説の日本史

商品内容

要旨

歴史ノンフィクションの金字塔!!僧侶の肉食妻帯解禁は「陰謀」だったのか?神道vs仏教!「国教」とすべきはどちらか!?

目次

第1章 近現代史を考察するための序論 近現代史を歪める人々―日本を蝕み続ける「バカトップ」問題(歴史学者の良心とは何か?近現代史における「事実捏造」
朝日新聞編集幹部による「日本新聞史上最低最悪の記事」とは?
「世論を自分たちの望む方向に導くことこそ正義」という鼻持ちならないエリート意識 ほか)
第2章 大日本帝国の構築1 琉球処分と初期日本外交―朱子学という亡国の「毒酒」(言語、文化、宗教―琉球人のアイデンティティは日本に近い
家康が琉球を「王国」のまま存続させた深慮遠謀とは?
「琉球王国」カードを有効に使った薩摩藩の経済的センス ほか)
第3章 大日本帝国の構築2 廃元毀釈と宗教の整備―「平和ボケ」ニッポンを「内教」で立て直す(欧米列強に負けないための「神道+朱子学」という新宗教
世界宗教史上でも類を見ない「民族宗教と世界宗教の対等合併」
「日本の神々こそ最高の存在」と説く「反本地垂迹説」理論 ほか)

出版社・メーカーコメント

「平和ボケ」ニッポンを宗教で立て直せ!日本人の宗教は平安中期から明治維新までのおよそ1000年にわたって、日本古来の民族宗教である神道と外来の世界宗教である仏教とが融合し合体した「神仏混淆教」であった。仏教の持つ「怨霊鎮魂機能」と「死穢除去機能」が、神道の欠点を補う形で日本人に広く定着したのである。だが維新後開国した日本には、「一神教」であるキリスト教を国教とする欧米列強に対抗するための「宗教の強化」が急務となった。そこで考え出されたのが、天皇の祖先神に対する信仰を強化することによって天皇の権威を高め、国民の統合原理にすることであった。その第一歩が、“野蛮な外国の原理”である仏教を排除し神道を純化するための「神仏分離」である。1868年(慶応4)、全国の神社における僧形の神官に還俗が命じられ、次いで「権現」など仏教語を神号とする神社の神号変更、さらに仏像を神体とすることが禁じられた。この政府の方針に力を得た神社関係者や朱子学信奉者は全国で仏堂を壊し、仏像や経典を焼却するなどの暴挙に出た。「廃仏毀釈」である。彼らによって日本古来の貴重な仏教遺産は悉く破壊された。あの奈良・興福寺の五重塔さえ、スクラップとして売り払われようとしたのである――。

著者紹介

井沢 元彦 (イザワ モトヒコ)  
作家。1954年2月、愛知県名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業。TBS報道局記者時代の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。現在は執筆活動に専念し、独自の歴史観で『逆説の日本史』を『週刊ポスト』にて好評連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)