日本美術全集 10
黄金とわび 桃山時代
- 辻惟雄/編集委員 泉武夫/編集委員 山下裕二/編集委員 板倉聖哲/編集委員
- 荒川正明/責任編集
出版社名 | 小学館 |
---|---|
出版年月 | 2013年6月 |
ISBNコード |
978-4-09-601110-2
(4-09-601110-X) |
税込価格 | 16,500円 |
頁数・縦 | 303P 38cm |
シリーズ名 | 日本美術全集 |
商品内容
要旨 |
織田信長や豊臣秀吉は、神仏を称えるそれまでの美のありようを覆し、みずから新たな聖者になるべく改革する。黄金で城郭を飾り、狩野永徳や長谷川等伯に金碧障壁画を描かせ、千利休には草庵の茶室を完成させた。半世紀にも満たない時代に花開いた、黄金の輝きとわびの美意識に酔う。 |
---|---|
目次 |
桃山美術論―境界に生きる人々、変貌するかたち |
出版社・メーカーコメント
天下人が生んだ金碧の荘厳と掌の美に酔う織田信長と豊臣秀吉が覇権を握った半世紀にも満たない時代に華開いた桃山美術。この時代の美術には、平安や室町時代とは全く趣きを異にした日本美術史上でも特異な様相が凝縮されています。二人の天下人が、その身を、その居場所を、その力を「飾る」ために造型していったもの――。まず城郭建築があります。国宝を中心とした5城を紹介。そして、その中を飾る障屏画を任されたのは、日本最大の絵師集団を構築した狩野永徳と、直木賞でも話題の長谷川等伯。城郭に使われた金碧は、障屏画にもふんだんに使用されました。絵画の到達を観る一方、この時代は、千利休により侘び茶が確立され、その造型が洗練を極め、多くの茶道具や茶室が作られました。今回は、この造型を美術史と茶の湯の観点から考え構成。武者小路千家の千宗屋氏が参画して、国宝の茶室・待庵にて茶道具を設えて新規撮影。さらに「黄金の茶室」にて、新たに見いだされた黄金の茶碗を据えて撮影しました。「黄金とわび」の有り様を新たに見せるこの1冊は、他にも染織、漆工、南蛮美術から刀剣、変わり兜などの武具も含め、約200点のカラー図版を収載し、桃山時代の美が網羅されています。