• 本

巨大システム失敗の本質 「組織の壊滅的失敗」を防ぐたった一つの方法

出版社名 東洋経済新報社
出版年月 2018年12月
ISBNコード 978-4-492-53406-9
4-492-53406-7
税込価格 2,640円
頁数・縦 305,47P 20cm

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要旨

原発事故や航空機事故、企業破綻や不正発覚、医療過誤など、大企業をはじめとする巨大なシステムによる壊滅的な失敗(メルトダウン)はしばしば発生する。もっと小さな失敗や事故も含めて、実はこれらには「複雑系」と「密結合」という共通する根本原因があることが、研究でわかってきているそうだ。本書では、社会学者チャールズ・ペローによる、システムがメルトダウンを起こす共通要因を突き止めた理論を紹介。その上で、多くの人命を奪った重大事故や、世間を騒がせた不正や偽装、炎上事件などをそれぞれ検証する。そして、「多様性」の確保など、メルトダウンを防ぐのに有効な対策について論じている。著者のクリス・クリアフィールド氏は、企業が破滅的な失敗を避けるための危機管理方法のコンサルティングに従事するシステム・ロジック社社長。アンドラーシュ・ティルシック氏は、カナダのトロント大学ロートマン・スクール・オブ・マネジメント准教授で経営戦略論を専門とする。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2019年1月11日]

商品内容

要旨

残酷な「複雑性の罠」がシステムを支配している!あらゆる破滅に通じるヒューマンエラーとは。フィナンシャル・タイムズとマッキンゼーが選び、35歳以下の俊英に贈る「ブラッケン・バウアー賞」受賞作、待望の邦訳。

目次

いつもどこかで「メルトダウン」―「私の目を引いたのは、空という言葉を囲んでいた引用符だった」
第1部 失敗はどこにでもある―FAILURE ALL AROUND US(デンジャーゾーンを生み出す複雑系と密結合―「こいつぁおもしろくなりそうだ」
残酷な「複雑性の罠」が支配するシステム―「複雑なシステムのせいなのは明らかなのに、多くの人が投獄されている」
ハッキング、詐欺、フェイクニュース―「彼らは嘘をつく必要はなかった。ただ複雑さで煙に巻くだけでよかったのです」)
第2部 複雑性を克服する―CONQUERING COMPLEXITY(デンジャーゾーンの脱出口―「ラ・ラ・ランド!」
複雑系には単純なツール―「自分の直感を疑うことには、特別な労力が必要なのだ」
災いの前兆を見抜く―「心配でたまらない。私の子どもなのよ。そして誰の子どもに起こってもおかしくないことよ」
少数意見を解剖する―「差し出たことをすれば正気も仕事も失うはめになった」
多様性という「減速帯」―「彼は黒人だ。通ってほしかったが、レベルに届いていない」
リスクを引き下げる「悪魔の代弁者」―「あいつらマジシャンか何かなのか?」
サプライズも仕事の一環―「廊下があるはずのところに壁がある」)
メルトダウンの黄金時代―「世界は今すぐ崩壊する」

おすすめコメント

原発事故からVWの排ガス事件まで、巨大な失敗には驚くほど似た原因が潜んでいる。物語を楽しみながら読み解き、有効な対策がわかる

著者紹介

クリアフィールド,クリス (クリアフィールド,クリス)   Clearfield,Chris
システム・ロジック社社長。ハーバード大学では物理学と生物学を学んだ。前職はデリバティブのトレーダーで、ニューヨーク、香港、東京で勤務。商業飛行のパイロット資格も所有
ティルシック,アンドラーシュ (ティルシック,アンドラーシュ)   Tilcsik,Andr´as
トロント大学ロートマン・スクール・オブ・マネジメント准教授。専門は経営戦略論
櫻井 祐子 (サクライ ユウコ)  
翻訳家。京都大学経済学部卒業、オックスフォード大学大学院で経営学修士号を取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)