• 本

シャルコー 力動精神医学と神経病学の歴史を遡る 【講談社学術文庫】

江口 重幸

出版社名 講談社
発売予定日 2025年10月16日
予約締切日 2025年10月16日
予定税込価格 1,320円

出版社・メーカーコメント

近代神経学の創始者ジャン=マルタン・シャルコー(1825−93年)は、パリ大学で学び、パリ医科大学の病理解剖学の教授を務めたあと、1882年にはサルペトリエール病院の神経病学の教授となった。同病院での膨大な臨床経験を通して神経学を確立したシャルコーの理論は、『火曜講義』と呼ばれる公開講義を通して知られるようになる。ヒステリー患者のパフォーマンスも行われたこの講義の様子は、アンドレ・ブルイエ(1857−1914年)の絵画(1886年)に描かれている。カタレプシー、嗜眠、夢中遊行という三つの状態をたどる「大ヒステリー=大催眠理論」を打ち出したシャルコーは、精神病理の領域に催眠術を導入したことで知られ、その理論はジークムント・フロイトやピエール・ジャネのほか、ジョセフ・バビンスキー、ピエール・マリーらに影響を与えた。本書の前半では、金曜日に行われていた『神経病学講義』を基にシャルコーの理論を概観し、さらにその生涯の事績を跡づけていく。その上で、後半では、医学を超えて思想や文学の領域にも見られるシャルコーの残響を見ることで、著者が「シャルコー的問題」と呼ぶものの広がりを示す。「神経病学のナポレオン」あるいは「科学界の帝王」と呼ばれたこの知の巨人は、『神経病学講義』や『火曜講義』の全訳が存在しないこともあって、日本ではよく知られているとは言いがたい。生誕200年を迎える2025年、すでに定評を得た概説書である本書を、全面的な改訂を施した決定版として、ここに刊行する。[本書の内容]第一章 すべてはシャルコーからはじまる第二章 男性ヒステリーとは?−−『神経病学講義』より第三章 シャルコー神経病学の骨格第四章 大ヒステリー=大催眠理論の影響−−フロイト、ジャネ、トゥーレット第五章 シャルコーとサルペトリエール学派第六章 『沙禄可博士 神経病臨床講義』−−『火曜講義』日本語版の成立と三浦謹之助第七章 シャルコーの死とその後第八章 シャルコーと一九世紀末文化−−ゴッホのパリ時代と『ルーゴン・マッカール叢書』終 章 ヒステリーの身体と図像的記憶文献一覧あとがき学術文庫版あとがき

このジャンルの予約商品

伊勢大名の関ヶ原 【新潮文庫】 近衛 龍春

2025年9月29日 発売予定

携書265 いまさら聞けないビットコインとブロックチェーン 最新改訂版 大塚雄介

2025年9月19日 発売予定

外科医キアラは死亡フラグを許さない 【新潮文庫nex(ネックス)】 焦田 シューマイ

2025年9月29日 発売予定

巫女は月夜に殺される 【新潮文庫nex(ネックス)】 月原 渉

2025年9月29日 発売予定

マイブック −2026年の記録− 【新潮文庫】 大貫 卓也/企画・原案

2025年9月29日 発売予定

秘儀(下) 【新潮文庫】 マリアーナ・エンリケス 宮崎 真紀

2025年9月29日 発売予定

秘儀(上) 【新潮文庫】 マリアーナ・エンリケス 宮崎 真紀

2025年9月29日 発売予定

巨匠とマルガリータ 【新潮文庫】 ミハイル・ブルガーコフ 石井 信介

2025年9月29日 発売予定

ハンチバック 【文春文庫】 市川 沙央

2025年10月7日 発売予定

ネバーランド 【新潮文庫】 藤野 千夜

2025年9月29日 発売予定