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乱歩と千畝 RAMPOとSEMPO

出版社名 新潮社
出版年月 2025年5月
ISBNコード 978-4-10-356271-9
4-10-356271-4
税込価格 2,420円
頁数・縦 378P 20cm

NetGalley 会員レビュー

図書関係者

おすすめ度おすすめ度★5

江戸川乱歩と杉原千畝。結びつけて考えたことはなかったけど、こんな出会いと関係があってもいい。平井太郎(乱歩)に影響された作家たちが、もう、すごい人たちだ。センポ(千畝)の周りにも、歴史上の要人たちが登場する。でも、それにも増して、この作品に登場する女性たちが印象に残った。乱歩とセンポの妻たち。または、乱歩の小説についてセンポに情熱を持って語った川島芳子。とても面白く読んだけど、ラストは少し寂しい。乱歩も、千畝も、その生きてきた結果は次の世代に繋がっていく。それはとても素晴らしいことなのだけど。

書店関係者

おすすめ度おすすめ度★5

青柳碧人さんの新たなる代表作になると思います、いやなります。こんな、えーっ、凄い…この若者二人がこうなって江戸川乱歩と杉浦千畝に……凄いなあ、凄い…。夢中で読みました。作中様々な有名人達が登場するのですがその登場仕方にことごとく目頭熱くさせられます。人の力って凄い。江戸川乱歩や杉浦千畝のまだ何者でもない青年時代だなんて、想像すらつきませんでした。何だか改めて江戸川乱歩作品を読みたくなってしまいます。何気に横溝正史が魅力的で(元々好きなのもありますが)乱歩さんとのやりとりにニヤニヤしておりました。

図書関係者

おすすめ度おすすめ度★5

今までの(ライトな読み口の)青柳作品とは一線を画す、堂々たる文芸作品。江戸川乱歩と杉原千畝が旧制第五中学校(現・瑞陵高校)の同窓生であることに想を得て、ふたりの人生を描く。重苦しい時代になっても、持ち味の軽妙な語り口が功を奏して、心地よく読了できた。実在の著名人がたくさん出てくるのも、その時代の空気が感じられて良かった。

上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ)

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商品内容

要旨

名もなき若者だったが、夢だけはあった。探偵作家と外交官という大それた夢。希望と不安を抱え、浅草の猥雑な路地を歩き語り合い、それぞれの道へ別れていく…。若き横溝正史や巨頭松岡洋右と出会い、歴史を変え、互いの人生が交差しつつ感動の最終話へ。

出版社・メーカーコメント

探偵作家と外交官。若き二人が友となり……斬新な発想で描く波瀾万丈の物語。大学の先輩後輩、江戸川乱歩と杉原千畝。まだ何者でもない青年だったが、夢だけはあった。希望と不安を抱え、浅草の猥雑な路地を歩き語り合い、それぞれの道へ別れていく……。若き横溝正史や巨頭松岡洋右と出会い、新しい歴史を作り、互いの人生が交差しつつ感動の最終章へ。「真の友人はあなただけでしたよ」−−泣ける傑作。

著者紹介

青柳 碧人 (アオヤギ アイト)  
1980年千葉県生れ。早稲田大学卒業。2009年『浜村渚の計算ノート』でデビュー。『むかしむかしあるところに、死体がありました。』で第十七回本屋大賞にノミネート(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)