• 本

エリック・サティの小劇場

出版社名 夕日書房
出版年月 2025年6月
ISBNコード 978-4-334-10633-1
4-334-10633-1
税込価格 1,980円
頁数・縦 189P 20cm

NetGalley 会員レビュー

書店関係者

おすすめ度おすすめ度★5

これは一体どういう話なのだろうと、不安と期待の両方で読み始めたのですが、めちゃくちゃ面白かったです! 最初ちょっと不穏な感じもありましたが、まさかまさかの思いもよらない展開であれよあれよと、一気に読みました。語り口が面白いです。冷静なんだか、とぼけているのかわからない感じでユーモアたっぷりで奇想天外で、みんなどこかズレていて、大満足でした。フォントの大きさで声の大きさがわかるところ、大好きです! 読了後の自分の興奮がすごいです。めちゃくちゃ面白かったです! 恥ずかしながら、サティに関しての知識はないのですが、それでも、めちゃくちゃ楽しめました。

書店関係者

おすすめ度おすすめ度★5

サティの音楽の特徴である、ユーモラスでありながらどこか不思議な魅力にあふれた作品だった。全19景からなる物語は、まるで短編映画を観ているような雰囲気があり、飽きることなく読み進められた。驚くようなラストも、サティの音楽の特徴を表しているように思える。サティの音楽が好きな方はぜひ読んで欲しい。

レビュアー

おすすめ度おすすめ度★5

エリック・サティと聞くとジムノペディが思い浮かびます。一景ごとにエリック・サティの曲名を付した一九景の連作です。曲を流しながら読んでいたのですが、曲ごとに物語となるのかと思いながら読んでいました。カフェを舞台としたじれったい恋物語が繰り広げられるのかと思いきや、あまりの奇抜さで驚きの展開となっていきます。お洒落でいて奇想天外、想像の斜め上をいく展開は読者をどこへ連れて行こうとしていくのでしょう。ジムノペディの美しいメロディが途中からBGMとして機能しなくなるほどの破壊力でした。これこそがエリック・サティの言わんとするところなのでしょうか。単にBGMとして曲を楽しむのではなく、登場人物たちとこのシュールな世界をともに楽しむという稀有な体験はこの本でしか味わえないでしょう。

上記レビューの提供元:NetGalley(株式会社メディアドゥ)

NetGalleyとは、本を応援するWEBサイトです。
・サイト上には、出版社が発売前の本のゲラやイチオシ既刊本を掲載しています。
・読んでみたい作品にリクエストを送り、出版社に承認されること、読むことができます。
・読んだ作品にレビューやコメントを書くことで、出版社へ直接メッセージを届けることができます。
詳しくはこちら ※e-honとは別サイトに移動します

商品内容

要旨

エリック・サティの小劇場。古今並ぶ者なき偉大なる作曲家エリック・サティの代表曲を冠した、全十九景の現実的幻想劇。

出版社・メーカーコメント

2025年7月、エリック・サティの没後100年を迎える。21世紀によみがえる古今並ぶ者なき偉大なる作曲家の代表曲を冠した、全十九景の現実的幻想劇。『船に乗れ!』『世界でいちばん美しい』など、音楽小説に定評のある作家が綴る、エリック・サティへのレクイエム&オマージュ作品がここに誕生。各篇にサティの曲名を付した短編を織り重ねた連作。今が不安なあなたに贈る、シュールで奇想天外、ちょっとお洒落なストーリー。

著者紹介

藤谷 治 (フジタニ オサム)  
1963年東京都生まれ。2003年『アンダンテ・モッツァレラ・チーズ』でデビュー。2014年『世界でいちばん美しい』で第31回織田作之助賞受賞。作家活動のかたわら、東京・下北沢で書店「フィクショネス」の経営も体験(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)