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世界でただ一つの読書

集英社文庫 さ39−4

出版社名 集英社
出版年月 2018年6月
ISBNコード 978-4-08-745759-9
4-08-745759-1
税込価格 704円
頁数・縦 288P 16cm

商品内容

要旨

主人公の気持ちを表す騒々しい音であふれた「坊っちゃん」。「TUGUMI」から感じた死と再生を支える別天地的郷愁。「アラビアンナイト」は壮大なミュージカル。公平に描かれた「ハリー・ポッター」の現実以上に明確なリアリティと強いメッセージ性―。4歳で光を失った著者が、視覚ではなく豊かな感性で読んだ17章。古今東西の名著を全く新しい角度で愉しむ唯一無二の瑞々しい読書エッセイ。

目次

「坊っちゃん」に広がる漱石先生の音世界
「TUGUMI」吉本ばななからのスターティング・メッセージ
「アラビアンナイト」シャーラザッドが語るご馳走と天国と真理の物語
「海の上のピアニスト」境界が抉り出す人間の悲しさ
与謝蕪村の俳句 音のある黙示録
「博士の愛した数式」存在肯定に基づく真の心の開放
「星の王子さま」「探す」こと「見る」ことの真理
「南の島のティオ」過去と未来の狭間で
「モンテーニュ旅日記」描写の読み方あれこれ
「カンタヴィルの幽霊」恐怖の正体
ハリー・ポッター「存在」の価値を追求した勇気のファンタジー
「龍は眠る」「楽園」未知の記憶に向き合う宮部文学
「舞姫」純性と業を見つめ続けた森鴎外
小泉八雲の世界 霞の中で開かれた心眼
中央アジアへ行く スウェン・ヘディンの偉大な探検記
谷川俊太郎 効果音の名手が追求する「自我」とは
宮沢賢治 自然と文明を聞き取った天才の耳

出版社・メーカーコメント

『坊ちゃん』、『アラビアンナイト』、『海の上のピアニスト』、『博士の愛した数式』など、古今東西の名作を点字で読み、心に感じた世界を描く。唯一無二の瑞々しい読書エッセイ。全17編。(解説/桂 文珍)

著者紹介

三宮 麻由子 (サンノミヤ マユコ)  
東京都生まれ。上智大学仏文科卒業後、同大学大学院博士前期課程修了。エッセイスト。『鳥が教えてくれた空』で第2回NHK学園「自分史文学賞」大賞受賞。『そっと耳を澄ませば』で第49回日本エッセイスト・クラブ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)