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逆転の大戦争史

出版社名 文藝春秋
出版年月 2018年10月
ISBNコード 978-4-16-390912-7
4-16-390912-5
税込価格 2,695円
頁数・縦 725P 20cm

商品内容

要旨

ペリーによって砲艦外交の屈辱を嘗めた日本は西周(にし・あまね)が、「侵略は善」たる「旧世界秩序」を学ぶ。朝鮮を併合した日本にしかし、満州国は認められなかった。一九二八年に世界は大きく変わっていたのだった。「旧世界秩序」。戦争は合法、政治の一手段。戦争であれば領土の略奪、殺人、凌辱も罪に問われない。しかし、経済封鎖は違法。「新世界秩序」。戦争は非合法。侵略は認められない。経済封鎖と「仲間外れ」によって無法者の国を抑止する。が、どんな失敗国家も侵略されず内戦の時代に。「パリ不戦条約」という忘れられた国際条約から鮮やかに世界史の分水嶺が浮かび上がってくる。

目次

一九二八年という分岐点
第1部 旧世界秩序(戦争を合法化したオランダ人弁護士
四五〇の宣戦布告文書を分析する
殺しのパスポートをいかに得たか ほか)
第2部 移行期(戦争はこうして違法化された
日本は旧世界秩序を学んだ
満州事変は新世界秩序の最初の試金石だった ほか)
第3部 新世界秩序(一九二九年以降、永続的侵略は激減した
国の数が増えたのには理由がある
失敗国家の内戦 ほか)

おすすめコメント

1928年以前の「旧世界秩序」と以降の「新世界秩序」で世界がどう変わったかを、戦争の実際の話をひきつつ浮き彫りにしていく。

著者紹介

ハサウェイ,オーナ (ハサウェイ,オーナ)   Hathaway,Oona A.
イェール大学法学部教授。国際法が専門。米国国務省の国際法に関する諮問委員会の法律顧問を務める。2014年から15年にはイェール大学を休職し、国防総省の国家安全保障法の委員会の特別顧問を務めた
シャピーロ,スコット (シャピーロ,スコット)   Shapiro,Scott J.
イェール大学法学部教授。法と哲学が専門
野中 香方子 (ノナカ キョウコ)  
翻訳家。お茶の水女子大学文教育学部卒業。主な訳書に『隷属なき道』(ルトガー・ブレグマン、ビジネス書大賞2018準大賞受賞)などがある。他訳書多数
船橋 洋一 (フナバシ ヨウイチ)  
現代日本が抱える様々な問題をグローバルな文脈の中で分析し提言を続けるシンクタンクである財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブの理事長。現代史の現場を鳥瞰する視点で描く数々のノンフィクションをものしているジャーナリストでもある。主な作品に大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した『カウントダウン・メルトダウン』(2013年、文藝春秋)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)