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殴り合う貴族たち

角川ソフィア文庫 SP I−107−1

出版社名 角川学芸出版
出版年月 2008年11月
ISBNコード 978-4-04-409201-6
4-04-409201-X
税込価格 859円
頁数・縦 294P 15cm

商品内容

要旨

素行の悪い光源氏たち!?光源氏のモデルの一人となった藤原道長は、官人採用試験の不正を強要、従者に命じて祗園御霊会を台なしにし、寺院建立のために平安京を壊した。これは道長だけの話ではない。優雅なはずの王朝貴族たちは、頻繁に暴行事件を起こす危ない人々でもあったのだ。「賢人右府」と呼ばれ、紫式部も尊敬した小野宮実資の日記を通して、『源氏物語』には描かれなかった王朝貴族たちの素顔を浮き彫りにした。

目次

素行の悪い光源氏たち
中関白藤原道隆の孫、宮中で蔵人と取っ組み合う
粟田関白藤原道兼の子息、従者を殴り殺す
御堂関白藤原道長の子息、しばしば強姦に手を貸す
右大将藤原道綱、賀茂祭の見物に出て石を投げられる
内大臣藤原伊周、花山法皇の従者を殺して生首を持ち去る
法興院摂政藤原兼家の嫡流、平安京を破壊する
花山法皇、門前の通過を許さず
花山法皇の皇女、路上に屍骸を晒す
小一条院敦明親王、受領たちを袋叩きにする
式部卿宮敦明親王、拉致した受領に暴行を加える
三条天皇、宮中にて女房に殴られる
内裏女房、上東門院藤原彰子の従者と殴り合う
後冷泉天皇の乳母、前夫の後妻の家宅を襲撃する
光源氏はどこへ?

おすすめコメント

優雅な王朝時代の貴族たちが、宮中で取っ組み合いの喧嘩をするは、従者を殴り殺すは、邸宅建設のために平安京を破壊するはのやりたい放題。当時の記録をもとに意外な貴族たちの実像を探り出した話題作の文庫版。

著者紹介

繁田 信一 (シゲタ シンイチ)  
1968年東京都生まれ。東北大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科博士後期課程修了。現在、神奈川大学日本常民文化研究所特別研究員、同大学外国語学部非常勤講師。博士(歴史民俗資料学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)