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日本の近代猪瀬直樹著作集 12

黒船の世紀 ガイアツと日米未来戦記

日本の近代 猪瀬直樹著作集  12

出版社名 小学館
出版年月 2002年11月
ISBNコード 978-4-09-394242-3
4-09-394242-0
税込価格 1,430円
頁数・縦 398P 19cm
シリーズ名 日本の近代猪瀬直樹著作集

商品内容

要旨

「黒船」から始まる、現代の大叙事詩。いつまで戦争を続けなければならないのか。いま世紀を越えた「宿題」に応えるために。

目次

第1部 太平洋へ向かうベクトル(外圧と薄幸の異端児
『次の一戦』の結末
“リー将軍”の冒険 ほか)
第2部 日米未来戦記の流行(欧州の荒野に立ちて
戦争は最大の冒険なり
あるスパイの回想 ほか)
第3部 物語と現実の交錯(東京大空襲を予知して
戦争を知らない作家の登場
ニューヨークで聞いた“怪談” ほか)

出版社・メーカーコメント

日本人は外圧(ガイアツ)の中で何を考えてきたか日露戦争の勝利は日米開戦の序章でもあった。太平洋を挟んでの対抗意識が芽生え、両国で数々の「日米未来戦記」が発表されている。現実的な戦力分析によるシミュレーション、自国の堕落を憂いながら奮起を促す精神論からSF的発想のドラマティックなものまで、日本人の精神に多大な影響を与えている。中でもヨーロッパまで出向き、第一次世界大戦の戦禍を目の当たりにした水野広徳の『次の一戦』は、きわめて的確な内容で、開戦の無謀さを警告するものであったが、開戦=勝利への期待から、重視されなかった。軍部の独走だけがクローズアップされるが、国民の間にこそ、戦争を望む気運があったのではとの示唆は、日本人の精神史を辿る上でも興味深い。

著者紹介

猪瀬 直樹 (イノセ ナオキ)  
1946年長野生まれ。『ミカドの肖像』で87年第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『日本国の研究』で96年度文芸春秋読者賞受賞。既成の常識に捉われないユニークな視点でつぎつぎと作品を発表、『ペルソナ 三島由紀夫伝』『マガジン青春譜 川端康成と大宅壮一』『ピカレスク 太宰治伝』の作家評伝三部作が話題に、2002年6月、道路関係四公団民営化推進委員に任命された。政府税制調査会委員、日本ペンクラブ理事・言論表現委員長、日本文芸家協会理事、国際日本文化研究センター客員教授、東京大学客員教授など幅広い領域で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)