書店レビュー
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恋愛という希望の光
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- 大地堂・ラ・ラ・ルー店 (茨城県潮来市)
なんて初々しい恋愛小説なんだろう。
結核という死の影がちらつく病に冒されながらも少年が友人へ宛てた手紙には、病の辛さが微塵も無く、まるで学校の教室で恋愛話を繰り広げているような明るさがある。
手紙の中で少年は自分のことを『新しい男』と称し、大人ぶってかっこつけて書いているが、その反面、好きな女性に対して素直に好きと言えず、別の女性ばかりを誉めたりして子供っぽさも見せている。その微妙な心情が本当に初々しい。
そして、この恋愛で成長した少年が、病と闘いながらも希望の光を見つけ出す様子が、とても明るくさわやかに感じられた。(堀)(2009年6月25日)
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おすすめコメント
ホントは明るい太宰治。二十歳の青年の恋心と純情をユーモラスに描いた傑作青春小説。「健康道場」という風変りな結核療養所で、迫り来る死におびえながらも、病気と闘い明るくせいいっぱい生きる少年と、彼を囲む善意の人々との交歓を、書簡形式を用いて描いた表題作。社会への門出に当って揺れ動く中学生の内面を、日記形式で巧みに表現した「正義と微笑」。いずれも、著者の年少の友の、実際の日記を素材とした作品で、太宰文学に珍しい明るく希望にみちた青春小説。