書店レビュー
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- 平山書店 (秋田県大仙市)
”桧舞台”という格の正しい舞台をあらわす言葉がある。そこから転じて、「自分の腕前を示す晴れの場所」のことを意味するようになった。本巻の舞台となった南ヨーロッパは、まさにハンニバルにとっての”桧舞台”に他あるまい。
さて、この言葉のご本家、能楽を大成した世阿弥は『花伝書』の中、舞台の実践の心構えとして「常識はなかれ」ということを説いている。これは、心がとらわれることをいましめたものだ。いったん何かにとらわれると、それが発展や成長の妨げになるからである。世阿弥は一座の存続という危機感を胸に役者の使命は目の前の観客をいかに満足させるか、この一点の思いからこの書を著したと言われる。舞台の度に変わる観客を相手にするためには一つのパターンにとらわれていては立ち行かないことは容易にお分かりいただけよう。
一方で、ハンニバルの戦いぶりに美しさすら感じるのは、ローマを倒すその一念と、戦いの度に変わる他国の地形、住民、敵軍等々の要素を綿密な情報収集を土台として実戦に活用し得たハンニバルの手腕にあった。両者ともに強烈な使命感を美学にまで昇華させたのである。(のりすけ)(2011年12月19日)
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商品内容
| 要旨 |
ローマを相手に思わぬ敗北を喫した大国カルタゴで、一人の青年が復讐を誓った。その名はハンニバル。スペインから象と大軍を率いてアルプスを越え、彼はイタリアに攻め込んだ。トレッビア、カンネ…知略と戦術を駆使し、次々と戦場で勝利を収める。一方、建国以来最大の危機に見舞われたローマは、元老院議員でもない若者スキピオに命運を託した―冷徹な筆致が冴える大戦記。 |
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おすすめコメント
ローマとカルタゴが地中海の覇権をかけて争ったポエニ戦役を、ハンニバルとスキピオという稀代の名将二人の対決を中心に描く「ハンニバル戦記」の中巻。