「本当の豊かさ」はブッシュマンが知っている
出版社名 | NHK出版 |
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出版年月 | 2019年10月 |
ISBNコード |
978-4-14-081796-4
(4-14-081796-8) |
税込価格 | 2,860円 |
頁数・縦 | 398P 図版16P 20cm |
書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍 要旨 私たちは長らく勤労を美徳とし、常に「成長」をめざした生産活動、経済活動を行ってきた。しかし、貧富の格差や環境破壊、先進国における人口減少などの諸問題に直面し、これまでの「豊かさ」や「労働」に対する考え方を変えるべき時を迎えているのかもしれない。そのヒントは「狩猟採集民」にあるようだ。本書では、南部アフリカで今でも原始時代の狩猟採集文化を引き継ぐ生活を送る、ブッシュマンと呼ばれるサン人を対象とした著者のフィールドワークや、既存の研究に基づき、人類の「本当の豊かさ」について論じている。著者がフィールドワークの対象としたのは、ナミビアとボツワナの国境地帯で暮らすジュホアン・ブッシュマン。彼らは何万年も前から、週に15時間ほどの労働で資源を分かち合う、精神的に満ち足りた生活を送ってきたという。著者は、その生活様式こそが、人類が本来持つべき「豊かさ」ではないかと問いかける。著者はケンブリッジ大学でアフリカ研究に従事した社会人類学者。25年以上、南部アフリカであらゆる主要なブッシュマン・グループとともに暮らし、調査を続けてきた。また、シンクタンク「アンスロポス」を設立し、人類学的観点から現代の社会的・経済的問題の解決を図っている。 |
商品内容
要旨 |
「2030年に労働時間は週15時間になる」と経済学者ケインズは予言した。はるか昔、すでにそれを実現した人々がいる。文明の成功が、どれだけ持続したかで決まるなら、カラハリ砂漠の狩猟採集民ブッシュマンは、人類史上最も成功したと言える。何万年も前から、週15時間の狩猟採集で暮らし、岩絵や物語を楽しみながら繁栄してきた。勤勉を美徳として物に囲まれる現代人よりも、はるかに豊かな暮らしを享受していたのだ。はたして私たちの「労働」や「豊かさ」についての考え方は、正しいのだろうか?気鋭の人類学者が、ブッシュマン社会を通して、現代文明の“常識”を根底から問い直す意欲作。 |
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目次 |
第1部 古い時代(勤勉の報酬 |
おすすめコメント
「勤勉は美徳」ではない。人類は農耕を開始する前の20万年間、今よりずっと少ない労働時間で、ずっと豊かな暮らしを送っていた。はたして私たちの「労働」「豊かさ」に対する考え方は正しいのか? 気鋭の人類学者が、現代文明の“常識”を根底から問い直す意欲作。