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しのぶ恋 浮世七景

出版社名 文藝春秋
出版年月 2020年12月
ISBNコード 978-4-16-391306-3
4-16-391306-8
税込価格 1,760円
頁数・縦 266P 20cm

商品内容

要旨

安藤広重「目黒太鼓橋夕日の岡」、歌川国政「五代目市川團十郎の暫」、歌川国貞「集女八景 粛湘夜雨」、鈴木春信「縁先物語」、葛飾北斎「百物語 さらやしき」、喜多川歌麿「深く忍恋」、東洲斎写楽「二世市川高麗蔵の亀屋忠兵衛と中山富三郎の梅川」。男と女。出会いと別れ―。喜怒哀楽の表情を濃密に描いた感動作。浮世絵から生まれた七篇の物語。

出版社・メーカーコメント

時代小説の名手・諸田玲子が、浮世絵の名作に材を取って、紡いだ極上の短篇七本。安藤広重「目黒太鼓橋夕日の岡」歌川国政「五代目市川團十郎の暫」歌川国貞「集女八景 粛湘夜雨」鈴木春信「縁先物語」葛飾北斎「百物語 さらやしき」喜多川歌麿「深く忍恋」東洲斎写楽「二世市川高麗蔵の亀屋忠兵衛と中山富三郎の梅川」 七つの名作から生まれた物語は、男女の喜怒哀楽の表情を濃密に描いた感動作となっている。 表紙を飾る鈴木春信の「縁先物語」から生まれた物語は、かつて美童と騒がれた男の封印した過去を描いている。 萩の花咲く軒先で笑いさざめく女が二人。美少女と乳母。少年は若さゆえの無分別からある愚行に及んでしまう。(「縁先物語」) 喜多川歌麿の「深く忍恋」をモチーフとした作品の主人公は、過去を捨て船宿の女将となっていた恋多き女「おりき」。 大切な人とは、二度と逢わないつもりだった。遠くから、ひそかに想いつづけようと決めていたが、その想い人が、命の危機に瀕していると知ったとき、女の胸の奥、秘めた想いが動き出す。(「深く忍恋」) 浮世絵の名作と、時代小説の名手の競演は、人生には、失って初めて気が付く幸せがあることを教えてくれる。

著者紹介

諸田 玲子 (モロタ レイコ)  
1954年、静岡県生まれ。上智大学文学部英文科卒業。外資系企業勤務ののち、96年『眩惑』でデビュー。2003年『其の一日』で第二十四回吉川英治文学新人賞、07年『奸婦にあらず』で第二十六回新田次郎文学賞、12年『四十八人目の忠臣』で第一回歴史時代作家クラブ賞作品賞、18年『今ひとたびの、和泉式部』で第十回親鸞賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)