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変わる世界、立ち遅れる日本

PHP新書 655

出版社名 PHP研究所
出版年月 2010年3月
ISBNコード 978-4-569-77728-3
4-569-77728-7
税込価格 814円
頁数・縦 212P 18cm

商品内容

要旨

日本を「モノづくり立国」とする規制概念は捨て、「サービス業」振興の政策を立案すべきだ。小売、卸売から、通信事業、電力、空港、宣伝、メディアまで、GDPの7割を占めるサービス業の規制緩和がなければ、国際競争から取り残される。鳩山政権に、その認識はあるのだろうか―。さらに、「中国人民元切り上げはいつか」「環境問題や格差社会で、資本主義がどのように変容したか」など、グローバルな視野から考察した知見を縦横に展開する。英『エコノミスト』元編集長が、金融危機後の世界潮流を見通した渾身作。

目次

第1章 経済危機から脱出する日本の戦略―製造業依存の転換をめざす
第2章 知識サービス産業で成長する日本―通信、電力、空港などの規制緩和で高利潤へ
第3章 世界経済は回復に向かうのか―安易な予測より明白な現状を認識せよ
第4章 G20で模索される世界金融システム
第5章 環境問題が資本主義を変革する
第6章 グリーン大国に化ける中国―石油時代の終焉
第7章 格差社会は新自由主義を変えるか
第8章 メインバンク・システムの復権―衰える英米金融の影響力

おすすめコメント

日本を「モノづくり立国」とする規制概念は捨て、「サービス業」振興の政策を立案すべきだ。小売、卸売から、通信事業、電力、空港、宣伝、メディアまで、GDPの7割を占めるサービス業の規制緩和がなければ、国際競争から取り残される。鳩山政権にその認識はあるのだろうか。本書は、英「エコノミスト」元編集長が、金融危機後の世界潮流と、日本の進むべき道について示唆を与えてくれる注目の内容である。著者は、じつは小泉政権による構造改革では、なんらめぼしい改革は行なわれなかったと看破する。日本には、いまだに「市場原理」が根づいていないというのだ。だからこそ、欧米に比べて日本は、金融危機後の復興に立ち遅れている。この苦言を、日本の政策者たちはどのように受けとめるだろうか。他にも「中国人民元切り上げはいつか」「環境問題や格差社会で、資本主義がどのように変容したか」など、グローバルな視点で考察した知見を披露した渾身の力作。

著者紹介

エモット,ビル (エモット,ビル)   Emmott,Bill
1956年ロンドン生まれ。オックスフォード大学で政治学、哲学、経済学の優等学位を取得。英国『エコノミスト』誌ブリュッセル支局員、ロンドン経済担当記者を経て、1983〜86年、東京支局長として日本に滞在。その後、ビジネス部門編集長となり、1993〜2006年、同誌編集長を務める。日本のバブル崩壊を予測した90年の著書『日はまた沈む』がベストセラーに
烏賀陽 正弘 (ウガヤ マサヒロ)  
京都大学法学部卒業。幼少期をニューヨークとロサンゼルスで過ごす。東レ(株)に入社後、国際ビジネスに従事し、訪問した国は80カ国にのぼる。海外より帰任後、同社マーケティング開発室長などを経て独立。現在、国際ビジネス・コーディネーター、著述家、翻訳家として活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)