日本の長い戦後 敗戦の記憶・トラウマはどう語り継がれているか
出版社名 | みすず書房 |
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出版年月 | 2017年7月 |
ISBNコード |
978-4-622-08621-5
(4-622-08621-2) |
税込価格 | 3,960円 |
頁数・縦 | 200,56P 20cm |
商品内容
要旨 |
憲法改正、領土問題、歴史認識問題はなぜ、こんなにも軋轢を招くのか。アメリカで教える気鋭の社会学者が比較文化の視点から、日本の「敗戦の文化」を考察する。私たちが家族、学校、メディアをとおして触れる戦時の物語は多様だ―戦場で英雄だった祖父、加害の体験を話さずに逝った父、トラウマを解消できない被害者たち。それらの記憶は、史実に照らして見直されることなく共存し、家族内では、調和が最優先される語りが主観的に選びとられる。高校の歴史教科書・歴史漫画の分析からは、なぜ若い世代が自国に自信をもてないか、その理由が見えてくる。そしてメディアは、記憶に政治色をつけながら、それぞれ違う物語を映し出す。戦後70年を過ぎた今、不透明な過去に光を当て、問題の核心に迫る。 |
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目次 |
第1章 敗戦の傷跡と文化的記憶(文化的トラウマ、記憶、国民アイデンティティ |
おすすめコメント
憲法や歴史認識問題をめぐる軋轢はなぜこれほど深刻なのか。アメリカの大学で教える気鋭の社会学者が、戦争体験者や戦後世代の「記憶」を分析する。戦争の記憶は子や孫に主観的に選び取られ、家族内の調和が最優先されて再構成される。こうして日本独自の「敗戦の文化」が、日常生活に深く埋めこまれた。高校の歴史教科書の分析からは、若い世代が自国に自信をもてない理由が見えてくる。タイムリーな問題提起の書。