戦争と農業
インターナショナル新書 015
| 出版社名 | 集英社インターナショナル |
|---|---|
| 出版年月 | 2017年10月 |
| ISBNコード |
978-4-7976-8015-7
(4-7976-8015-6) |
| 税込価格 | 792円 |
| 頁数・縦 | 205P 18cm |
書籍ダイジェスト配信サービス SERENDIP 厳選書籍 要旨 現代では、人間が生きていくのに欠かせない「食」や農業をめぐるさまざまな課題がある。一方、戦争や紛争はなくなるどころか、国際情勢の緊張がいっそう高まっている。資本主義や民主主義の限界を叫ぶ声もある。実はこれらの問題の根っこには共通の「仕組み」が関わっている、と本書は指摘する。それは20世紀以降の即効性、効率性を重視する「仕組み」だ。本書では、農業技術の進歩の歴史、民生技術の軍事技術への応用などを論じながら、そうした「仕組み」の本質に迫っている。即効性に代わり「即興性」を重んじるべき、と主張する著者は、京都大学人文科学研究所准教授。農業技術史、食の思想史、環境史、ドイツ現代史を専門とする。なお本書は、2016年2月から8月にかけて「食堂付属大学」と題して行われた五つの講義を再構成したものである。 |
商品内容
| 要旨 |
農作業を効率的にしたい。その思いが二十世紀の農業技術を飛躍的に発展させ、同時に、その技術が戦争のあり方をも変えた。トラクターは戦車に、化学肥料は火薬になった。逆に毒ガスは平和利用の名のもと、農薬に転用される。本来人間の食を豊かにするはずのテクノロジーの発展が、現実には人々の争いを加速させ、飽食と飢餓が共存する世界をつくった。この不条理な状況を変えるために、わたしたちにできることを考える。 |
|---|---|
| 目次 |
第1講 農業の技術から見た二十世紀 |



おすすめコメント
トラクターが戦車に、化学肥料が火薬に、毒ガスが農薬になった! 池澤夏樹氏推薦! 「テクノロジーは農業と戦争を通底する。その実態を明かしつつ、暗い未来に向けて一灯を掲げる好著」 農作業を効率的にしたい。その思いが20世紀の農業技術を飛躍的に発展させた。と同時に、その同じ技術が戦争のあり方をも変えた。トラクターは戦車に、化学肥料は火薬に転用された。逆に戦争で使用された毒ガスは、平和利用の名のもと、農薬として使用されている。 効率を重視した競争社会は、民主主義によって加速され、飽食と飢餓が共存する世界をつくってしまった。わたしたちは、気付かないうちにこのシステムに組み込まれ、平気で加担している。 この意識を変えるために、わたしたちにできることを考える。 迅速・即効・決断の社会は、人間の自然に対する付き合い方も、人間の人間に対する付き合い方も、硬直化させてきました。それは、感性の鈍麻をもたらし、耕作・施肥行為をする農民は、機械や肥料工場の末端のデバイス(装置)となり、戦争での殺人もベルトコンベアでの作業のような軽易なものになりつつあります。(本文より)