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戦争と知識人・国家 ランドルフ・ボーン論文集

出版社名 松籟社
出版年月 2025年2月
ISBNコード 978-4-87984-459-0
4-87984-459-4
税込価格 4,400円
頁数・縦 359P 22cm

商品内容

要旨

第一次世界大戦という危機の中で、戦争について、文学について、知識人について、そして国家について縦横に語ったランドルフ・ボーン。同時代の時代精神を吸収するとともにそれを問い直し続け、権力に対して真実を語るべく誠実な知的営みを続けた彼の仕事は、今日改めて読み直されるべき意義をもつ。アメリカの第一次大戦参戦を支持した知識人たちへの真摯な批判「戦争と知識人」、戦時における国民と国家の一体化を冷徹に問い直す「国家」など15の論文を収め、この特異なアメリカ知識人の思考へと導く論文集。

目次

第一部 第一次世界大戦下の知識人(国民徴兵制の倫理的代替物
戦争と知識人
戦闘の風下で
アメリカの戦略の破綻
戦争日記
戦争における良心と知性
偶像の黄昏
国家)
第二部 文化的ナショナリズムからトランスナショナリズムへ(モーリス・バレスとフランスの若者
我々の文化的謙虚さ
トランスナショナル・アメリカ
ユダヤ人とトランスナショナル・アメリカ)
第三部 自伝的断章(障害者
友情の歓び
文学的ラディカルの歴史)

著者紹介

ボーン,ランドルフ (ボーン,ランドルフ)   Bourne,Randolph Silliman
1886‐1918。アメリカの作家・批評家。1886年、ニュージャージー州ブルームフィールドで生まれる。出生時の事故で顔に歪みが生じ、また四歳時に脊髄肺炎のため背中が曲がり、発育も止まってしまうという障害を抱えた。学業優秀だったが、高校卒業後は学費の問題で大学進学ができなかった。数年間、自活の道を探り、二十三歳のときに奨学金を得てコロンビア大学に入学。ジョン・デューイやチャールズ・ビアードらの薫陶を受けつつ、同大学から社会学で修士号を得て卒業。ヨーロッパ諸国の外遊を経て、当時創刊されたばかりのリベラルな週刊誌『ニュー・リパブリック』の寄稿編集者に就任する。1918年12月、32歳で生涯を閉じた。代表作のひとつ「国家」は遺稿として見出された
前川 玲子 (マエカワ レイコ)  
立教大学文学部卒業、米国ケース・ウェスタン・リザーブ大学院(アメリカ研究科)博士課程修了(Ph.D取得)。2017年まで京都大学大学院人間・環境学研究科教授を務め、同年定年退職。京都大学名誉教授。専門はアメリカ思想史。特に1920年代〜50年代のニューヨーク知識人、亡命知識人について研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)