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江戸の好奇心花ひらく「科学」

集英社新書 1171

出版社名 集英社
出版年月 2023年7月
ISBNコード 978-4-08-721271-6
4-08-721271-8
税込価格 1,210円
頁数・縦 333P 18cm

商品内容

要旨

日本の科学研究のルーツは江戸時代に遡る。長期に及ぶ政治的安定の中、人々は好奇心の趣くままに蒐集や実験、そして探究に没頭した。その分野は数学、博物学、物理学、生物学(動物の飼育法や植物の品種改良)、花火や時計等の職人技術と、膨大な範囲に及ぶ。さらに江戸の人々が熱中した「科学」の中には、今日の我々が失いつつある大切なものが隠れている。本書ではそうした知の蓄積を丁寧に辿り直し、近代科学とは一線を画す「もう一つの科学」の姿を浮かび上がらせる。『司馬江漢』『江戸の宇宙論』に続く「江戸三部作」、ここに堂々の完結。

目次

第1章 和算(日本の数学の簡単な歴史
数学の三分類
「算勘碁智恵阿呆の内」
遊歴和算家
「和算」のその後)
第2章 博物誌(本草学から博物誌へ
さまざまな「博物誌」学者たち
博物大名
「紅毛博物学」
私の印象に残った人たち
江戸の博物誌の終焉)
第3章 園芸(花卉・花木園芸の歴史
園芸文化の広がり
奇品ブーム
江戸の農業・野菜作り)
第4章 育種(鼠
金魚


蚕)
第5章 技術(鉄砲・花火
望遠鏡・眼鏡
時計
からくり)

著者紹介

池内 了 (イケウチ サトル)  
天文学者・宇宙物理学者。1944年兵庫県生まれ。京都大学理学部物理学科卒業。同大大学院理学研究科物理学専攻博士課程修了。博士(理学)。名古屋大学名誉教授、総合研究大学院大学名誉教授。『科学の考え方・学び方』で講談社出版文化賞科学出版賞(現・講談社科学出版賞)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)