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フェミニズムってなんですか?

文春新書 1361

出版社名 文藝春秋
出版年月 2022年5月
ISBNコード 978-4-16-661361-8
4-16-661361-8
税込価格 1,078円
頁数・縦 251P 18cm

商品内容

要旨

フェミニズムとは女性たちの尊厳や権利や安全を軽んじる文化を変革し、女性たちの生の可能性を広げようとするもの。そのためにフェミニズムは何を考え、何を主張し、何をしてきたのか。性と身体、性暴力、結婚、スポーツ、ケア、インターセクショナリティなど様々なトピックで学ぶ。

目次

フェミニズムってなんですか?
フェミニズムの四つの波―フランケンシュタインから#MeTooまで。
フェミニズムにおける、性と生殖という「難題」。
「個人の自由」の真の意味を、フェミニズムは問い続ける。
フェミニズムに(も)「インターセクショナル」な視点が必要な理由。
現代カルチャーシーンとフェミニズム―ドラマが教えてくれること。
女性リーダーに見る次世代リーダーシップのあり方。
性暴力を正しく理解するために。二〇一〇年からのエンタメと考える、性暴力とその奥にある問題。
なぜ“ケア”は黙殺されてきたのか。コロナ禍に考える新しいケアのあり方。
日本の性教育の転換期に考える、真にヘルシーな性教育とそれがもたらす効果。
夫婦別姓に同性婚。課題山積の「結婚の不都合な真実」。
セックスワークをフェミニズムはどう捉えるか。
フェミニズムから教育の多様性を考える。
フェミニズムは「中絶」をどう捉えるか。
「性」を支配するのは誰なのか?オルタナティブな性を考える。
誰も完全には自立していない―オルタナティブな「家族」のあり方と依存の受容。

出版社・メーカーコメント

近年SNSで語られる機会が増え、SDGsの観点からも議論されることの多いフェミニズム。とはいえ、フェミニズムという言葉を耳にして人が想起するものは、世代によっても、生まれ育った環境によっても様々かもしれません。男女平等を主張して、パートナーに育児と家事の分担を求めること?理不尽な社会の仕組みに思いの丈を主張すること?いえいえ、それだけではフェミニズムではありません。では、そもそもフェミニズムとは……?私にとっての「女性であるという経験」は、他の女性たちと同じとは限りません。でも、家事や育児を抱えて働く女性も、非正規雇用で働くシングルマザーも、法的に関係性が認められず壁を感じるレズビアンカップルも、女性として仕事をすることが阻まれているトランスの女性にも分け隔てなく、フェミニズムは「あらゆる女性たち」のものである。その視点に立って、コロナ禍でも注目されたケア(無償労働)の問題、女性リーダーに見られる次世代リーダーシップ、古くて新しい性や生殖や性暴力の問題、同性婚をはじめとする結婚制度や、子どもたちのためのヘルシーな性教育、教育の男女平等問題、さらには求められる「インターセクショナル」な視点まで。時代の大きな転換点に知っておきたい「フェミニズム」の諸問題にフォーカス。性差別のない21世紀を実現するために。ありそうでなかった老若男女必携の、フェミニズムをめぐる一冊です。 ※写真家・長島有里枝、スポーツ学者・井谷聡子、作家・李琴峰との対談も収録。

著者紹介

清水 晶子 (シミズ アキコ)  
東京大学大学院人文科学研究科英語英米文学博士課程修了。ウェールズ大学カーディフ校批評文化理論センターで博士号を取得し、現在東京大学大学院総合文化研究科教授。専門はフェミニズム/クィア理論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)