書き下ろしエッセイ「旨し夜話」２編も収録！主人公・山形鐘一郎は日本人の軽薄な価値観に怒りを覚え、ペンで世直しを図る作家である。締め切りに追われる日々ではあるが、酒と食の時間を大切にしつつ、独特のこだわりを持って真に「旨し」ものを追求する究極の趣味人でもある。そんな彼の人柄と料理に魅かれ、仕事場である安アパートの彼の部屋を訪れる人々は後を絶たない。バブル崩壊ですべてを失った元不動産会社社長、山形の愛人志望の高校生、一流大学を目指す浪人生、エリート若手銀行員、元温泉宿の美人女将等々が、今日も山形の薀蓄と手料理を供されるべく、彼の部屋に集まってくる。山形が食し、語るメニューはは以下の通り。■麺編　屋台ラーメン/ 雪国のラーメン/ 立ち食いラーメン/ ソーメン/ 釜あげうどん■鍋編　白菜鍋/ たっぷり野菜＆キノコと魚介類の鍋/ シンプル白菜鍋■男の手料理編　カツ丼/ 海老ギョーザ/ ベーコン・クレソンスパゲティ■酒編　梅酒/ ビール/ 一週間寝かせビール/ 赤ワイン■鮨編　イカ/ ヒラメ/ 関アジ/ カレイ/ 青柳/ 活エビ/ 鯛/ 小あじ/ 穴子/ 玉子