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昭和二十年夏、女たちの戦争

角川文庫 か58−2

出版社名 角川書店
出版年月 2012年7月
ISBNコード 978-4-04-100382-4
4-04-100382-2
税込価格 748円
頁数・縦 287P 15cm

商品内容

要旨

人生で最も美しい時を戦時下で過ごした5人の女たち。作家・近藤富枝、評論家・吉沢久子、女優・赤木春恵、元JICA理事長・緒方貞子、作家、評論家・吉武輝子。明日の見えない日々にも、青春の輝きがあった。妻でもなく、母でもなく、ただの若い女性だった彼女たちは、あの戦争をどのように生き抜いたか。大宅壮一ノンフィクション賞受賞の作家が綴った、あの戦争の証言を聞く、シリーズ第2弾。

目次

実らないのよ、なにも。好きな男がいても、寝るわけにいかない。それがあのころの世の中。それが、戦争ってものなの。(近藤富枝)
空襲下の東京で、夜中に『源氏物語』を読んでいました。絹の寝間着を着て、鉄兜をかぶって。本当にあのころは、生活というものがちぐはぐでした。(吉沢久子)
終戦直後の満洲・ハルビン。ソ連軍の監視の下で、藤山寛美さんと慰問のお芝居をしました。上演前に『インターナショナル』を合唱して。(赤木春恵)
はじめての就職は昭和二〇年春、疎開先の軽井沢。三笠ホテルにあった外務省の連絡事務所に、毎日、自転車をこいで通いました。(緒方貞子)
終戦翌年の春、青山墓地で、アメリカ兵から集団暴行を受けました。一四歳でした。母にだけは言ってはいけない、そう思いました。(吉武輝子)

著者紹介

梯 久美子 (カケハシ クミコ)  
1961(昭和36)年、熊本市生まれ。北海道大学文学部卒。編集者を経て文筆業に。2006(平成18)年、初の単行本である『散るぞ悲しき硫黄島総指揮官・栗林忠道』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。同作は米・英・仏・伊など世界8か国で翻訳出版されている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)