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晩年

改版

角川文庫 た1−1

出版社名 角川書店
出版年月 2009年5月
ISBNコード 978-4-04-109916-2
4-04-109916-1
税込価格 565円
頁数・縦 369P 15cm
シリーズ名 晩年

商品内容

要旨

「撰ばれてあることの恍惚と不安と二つわれにあり」。ヴェルレエヌの詩で始まる「葉」、名家の六男に生まれ、乳母の手で甘やかに育てられた幼少期、伸びやかな少年期を、子供特有の自意識や狡さを交え描いた自伝的作品「思い出」、自らだけ助かった心中事件に材を得、その後過ごした療養所を舞台に描いた「道化の華」など、24〜27歳にかけて発表した15篇を収録。遺著のつもりで『晩年』と名付けた、第一創作集。

おすすめコメント

遺書のつもりで書いた太宰の処女作品集自殺を前提に遺書のつもりで書き綴った処女作品集。”撰ばれてあることの恍惚と不安と二つわれにあり”というヴェルレーヌのエピグラフで始まる「葉」、少年時代を感受性豊かに描いた処女作「思い出」など15編。

著者紹介

太宰 治 (ダザイ オサム)  
1909年(明治42年)、青森県金木村(現五所川原市)生まれ。本名、津島修治。東大仏文科在学中に非合法運動に従事するもやがて転向、本格的な執筆活動へ。35年(昭和10年)、「逆行」が第1回芥川賞の次席となり、翌年、第一創作集『晩年』を刊行。この頃からパビナール中毒に悩む。39年、井伏鱒二の紹介で、石原美知子と結婚。平穏な生活を得て、「富嶽百景」「女生徒」「走れメロス」などの多くの佳作を執筆。戦後、『斜陽』でベストセラー作家となるが、「人間失格」を発表した48年、「グッド・バイ」連載中の6月13日夜半に山崎富栄と玉川上水で入水し、没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)