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藤原定家の熊野御幸

角川ソフィア文庫 SP336

出版社名 角川学芸出版
出版年月 2006年8月
ISBNコード 978-4-04-406101-2
4-04-406101-7
税込価格 692円
頁数・縦 205P 15cm

商品内容

要旨

中世の人々の信仰を集めた熊野詣は、苦しい道を辿れば辿るほど来世の利益が約束されるという困難な旅であった。建仁元年、後鳥羽院に同行を命じられた藤原定家は、先駆けとしてゆく先先の儀式や食事、宿舎の世話をする役目だった。のんびり歌を作る暇もない中で、時には寝過ごして慌てることもあったが任務をまっとうした。不平不満を漏らす同行記録からは定家の人間的側面がよく見える。熊野を熟知した著者ならではの定家考。

目次

第1章 聖地・熊野三山
第2章 熊野三千六百峰への道
第3章 南無 日本第一霊験熊野大権現
第4章 花山院の熊野行
第5章 補陀洛渡海
第6章 那智妙法山阿弥陀寺
第7章 大雲取越え
第8章 天竺 摩竭陀国
現世極楽の一冊(木村尚三郎)
上田正昭が読む『熊野御幸』(上田正昭)
司馬さんと熊野(神坂次郎)

おすすめコメント

歌人藤原定家の苦難の熊野詣紀行、22日間にわたる苦行は何だったのか。 熊野詣は、苦しければ苦しいほど来世の利益が約束される、という非常に困難な旅であった。二流貴族である定家が不平不満を抱きながら後鳥羽院に同行した折の記録から、定家の人間的側面がよく見えてくる。

著者紹介

神坂 次郎 (コウサカ ジロウ)  
1927年和歌山県生まれ。44年東京陸軍航空学校卒業。戦後、劇団俳優座演出部などを転々とし、土木技師、建設会社役員を経て、歴史小説を書き始める。2002年南方熊楠特別賞、03年長谷川伸賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)