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経済学の哲学 19世紀経済思想とラスキン

中公新書 2131

出版社名 中央公論新社
出版年月 2011年9月
ISBNコード 978-4-12-102131-1
4-12-102131-2
税込価格 924円
頁数・縦 257P 18cm

商品内容

要旨

経済と環境保護。分裂し、対立するかのような両者が折り合う思想は可能なのか。このきわめて現代的な問題は、すでに19世紀に提起されていた。産業革命が隆盛を誇るロンドンで、哲学者ラスキンが環境と弱者を犠牲にする経済学に怒りを感じ、新しい経済学の枠組みを構想したのだ。本書は、同時代の経済学者との格闘に光を当てながら、この先駆的な思想を辿る。ありうべき価値体系とは何か。よりよい社会への道を探る。

目次

序章 忘れられた思想家―ラスキンの時代と生涯
第1章 ポリティカル・エコノミーの歴史(古代ギリシアの経済思想
アダム・スミスから
ジョン・ステュアート・ミルまで
功利主義とロマン主義)
第2章 ラスキンの経済論(『この最後の者にも』
ミル批判
リカード批判
古代ギリシア的発想の復活)
第3章 「きれいな空気と水と大地」の方へ(風景の真理と倫理
文化と気候変動
風景と時間―ラスキンとプルースト
深いエコロジーと名誉ある富)

著者紹介

伊藤 邦武 (イトウ クニタケ)  
1949(昭和24)年、神奈川県に生まれる。京都大学大学院博士課程修了。85年『パースのプラグマティズム』により文学博士。91年同大学文学部助教授、95年同大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)