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限界費用ゼロ社会 〈モノのインターネット〉と共有型経済の台頭

出版社名 NHK出版
出版年月 2015年10月
ISBNコード 978-4-14-081687-5
4-14-081687-2
税込価格 2,640円
頁数・縦 531P 20cm

内容詳細

要旨(情報工場提供)

近未来を占う新たな潮流として「IoT(モノのインターネット)」や、Uber、Airbnbなどに代表される「シェアリング・エコノミー」が注目を集めている。本書では、こうした潮流が、長く続いた資本主義経済を衰退させようとしていることを指摘している。すなわち、IoTによる生産性と効率性の拡大が限界費用をゼロに近づけ、無料で提供されるモノやサービスが増える。そのことにより旧来型の企業が利益を増やすことが難しくなり、新たに「協働型コモンズ」をベースにした「共有型経済」が台頭。現代の世界はそうした大変革の過渡期にあるというのだ。本書では、その変革のメカニズムを詳細に分析し、未来展望を行っている。また、日本語版には、この潮流の中での日本の立ち位置をドイツとの比較の中で明らかにし、あるべき方向性を提言する特別章が付されている。著者は文明評論家で経済動向財団およびTIRコンサルティング・グループ代表。欧州委員会やメルケル独首相など各国の首脳や政府高官のアドバイザーを務める。

※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2015年12月16日]

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商品内容

要旨

いま、経済パラダイムの大転換が進行しつつある。その原動力になっているのがIoT(モノのインターネット)だ。IoTはコミュニケーション、エネルギー、輸送の“インテリジェント・インフラ”を形成し、効率性や生産性を極限まで高める。それによりモノやサービスを1つ追加で生み出すコスト(限界費用)は限りなくゼロに近づき、将来モノやサービスは無料になり、企業の利益は消失して、資本主義は衰退を免れないという。代わりに台頭してくるのが、共有型経済だ。人々が協働でモノやサービスを生産し、共有し、管理する新しい社会が21世紀に実現する。世界的な文明評論家が、3Dプリンターや大規模オンライン講座MOOCなどの事例をもとにこの大変革のメカニズムを説き、確かな未来展望を描く。21世紀の経済と社会の潮流がわかる、大注目の書!

目次

市場資本主義から協働型コモンズへの一大パラダイムシフト
第1部 資本主義の語られざる歴史(ヨーロッパにおける囲い込みと市場経済の誕生
資本主義と垂直統合の蜜月
資本主義のレンズを通して眺めた人間の本性)
第2部 限界費用がほぼゼロの社会(極限生産性とモノのインターネットと無料のエネルギー
3Dプリンティング―大量生産から大衆による生産へ
MOOCと限界費用ゼロ教育
最後の労働者
生産消費者の台頭とスマート経済の構築)
第3部 協働型コモンズの台頭(コモンズの喜劇
協働主義者は闘いに備える
インテリジェント・インフラの規定と支配をめぐる争い)
第4部 社会関係資本と共有型経済(所有からアクセスへの転換
社会関係資本のクラウドファンディング、民主化する通貨、人間味ある起業家精神、労働の再考)
第5部 潤沢さの経済(持続可能な「豊穣の角」
生物圏のライフスタイル)

著者紹介

リフキン,ジェレミー (リフキン,ジェレミー)   Rifkin,Jeremy
文明評論家。経済動向財団代表。欧州委員会、メルケル独首相をはじめ、世界各国の首脳・政府高官のアドバイザーを務めるほか、TIRコンサルティング・グループ代表として協働型コモンズのためのIoTインフラ造りに寄与する。ペンシルヴェニア大学ウォートンスクールの経営幹部教育プログラムの上級講師。『ヨーロピアン・ドリーム(The European Dream)』はCorine International Book Prize受賞
柴田 裕之 (シバタ ヤスシ)  
翻訳家。早稲田大学・Earlham College卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)