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犠牲者意識ナショナリズム 国境を超える「記憶」の戦争

出版社名 東洋経済新報社
出版年月 2022年7月
ISBNコード 978-4-492-21252-3
4-492-21252-3
税込価格 3,520円
頁数・縦 529P 20cm

商品内容

要旨

日本の戦争犯罪と原爆被害に関する東アジアは記憶文化はホロコーストの記憶を参照し、慰安婦の記憶は逆に、戦時性犯罪と暴力的売春に関する欧州の眠っていた記憶を呼び覚ます。犠牲者意識ナショナリズムは、地球規模の記憶空間において互いの経験を取り込みながら自らの正当化を図っている。歴史の誤用と濫用すら辞さない、大陸を超えた競合と競争を分析する本書は、犠牲者意識ナショナリズムのグローバル・ヒストリー、より正確にはそれが引き起こす「記憶の戦争」に関するグローバル・ヒストリーである。

目次

記憶のグローバル・ヒストリーへ向けて
系譜
昇華
グローバル化
国民化
脱歴史化
過剰歴史化
併置
否定
赦し
記憶の連帯へ向けて
記憶の歴史

出版社・メーカーコメント

慰安婦問題、徴用工問題・・・なぜ日韓の溝は深まるばかりなのか? 世界中で拡大・先鋭化するナショナリズムの本質を問う話題作。

著者紹介

林 志弦 (イム ジヒョン)  
韓国・西江大学教授、同大学トランスナショナル人文学研究所長。1959年ソウル生まれ。1989年西江大学博士(西洋史学)。韓国・漢陽大学教授、同大学比較歴史文化研究所長などを経て2015年から現職。専門は、ポーランド近現代史、トランスナショナル・ヒストリー。ワルシャワ大学、ハーバード燕京研究所、国際日本文化研究センター、一橋大学、ベルリン高等学術研究所、パリ第2大学、コロンビア大学などで在外研究と講義を重ね、各国の研究者と共にグローバル・ヒストリーという観点から自国中心の歴史を批判してきた。現在は、記憶の研究に重点を移し東アジアの歴史和解を模索している
澤田 克己 (サワダ カツミ)  
毎日新聞論説委員。1967年埼玉県生まれ。慶應義塾大学法学部卒業。在学中、韓国・延世大学で韓国語を学ぶ。1991年毎日新聞社入社。ソウル特派員、ジュネーブ特派員、外信部長などを経て2020年から現職。著書に『「脱日」する韓国』(ユビキタ・スタジオ)、『韓国「反日」の真相』(文春新書、アジア・太平洋賞特別賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)