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モノ造りでもインターネットでも勝てない日本が、再び世界を驚かせる方法 センサーネット構想

出版社名 東洋経済新報社
出版年月 2016年3月
ISBNコード 978-4-492-76224-0
4-492-76224-8
税込価格 2,200円
頁数・縦 234P 20cm

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要旨

1980年代の日本製品は欧米を上回る高い国際競争力を誇っていたが、今は見る影もないと言わざるを得ない。米国は自ら構築したインターネットを武器にイノベーションを続け、今や圧倒的優位に立っている。次世代に向けても、ドイツが「インダストリー4.0」、米国が「インダストリアル・インターネット」を掲げるなど、対応が遅れる日本を尻目にさらに水をあけようとしている。そんな状況を打開すべく本書では、インターネットに代わる、あるいは補完する新たなネットワーク「センサーネット」を日本主導で構築することを提言。20世紀初頭からの米国の産業戦略の歴史を振り返り、それに学びつつ欠陥や弱点を補正するコンセプトと具体的戦略を論じている。著者の三品和広氏は、神戸大学大学院経営学研究科教授。センサー研究会とは、2013年に日本政策投資銀行内で立ち上がった研究会である。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2016年03月16日]

商品内容

要旨

グーグル、アマゾン以後の世界で、日本企業がもう一度表舞台に出るために必要なこと。日米再逆転の戦略。IoTとも、インダストリー4.0とも違う、次世代のコンセプト。

目次

エリー運河とウォール・ストリート―アメリカはこうして大英帝国を追い抜いた(運命を分けた河
運命を分けた壁 ほか)
大量生産の確立と決別―アメリカはこうして独走体制を築き上げた(大量生産の源流
終わりの始まり ほか)
価値観の転換と意志の力―アメリカはこうして21世紀を呼び込んだ(ゲーム・チェンジャー
ニュー・フロンティア ほか)
センサーネットの可能性―本当の日米逆転を構想する(アメリカの先行投資
日本の挫折 ほか)
企業の枠を取り払う―新世界でのガバナンス(センサー事業の難所
センサーネットの公共性 ほか)

おすすめコメント

■ 嫌になるほど圧倒的なアメリカのイノベーション。でも、虚心坦懐にその歴史に学べば、対抗策が見えてくる! 世界を席巻した「メイド・イン・ジャパン」。あの圧倒的な存在感は完全に消えてなくなり、モノ造りは新興諸国に、ネットの世界はアマゾンやグーグルを擁する アメリカに、完全に押さえられてしまいました。おいしいところは諸外国に奪われ、「メーカー」として、ニッチな市場で生きていくしかないのか? いや、そんなことはありません。まだ世界に出て行くことはできます。その構想を示すのが、本書です。■IoTとも、インダストリー4.0とも違う、次世代のコンセプトで 本当の日米逆転に挑む! インターネットの世界では、ボトルネックは 情報を「ひきあわせる」ことにありますが、それを 追求していくと、プライバシーという問題に突き当たります。このプライバシーの問題を解消しつつ、インテリジェント・ソサエティの構築に 貢献する1つの方法が、センサーネットです。日本は、センサーをつくる技術は世界に誇るものがあります。必要なのは、それをどうつなげ、システム化し、プラットフォームにもっていくか、という構想力です。インテリジェント・ソサエティの到来を迎え、IoTとも、インダストリー4.0とも 違う、日本独自の構想をどう打ち出していくか。その大きなヒントが、本書にあります。

著者紹介

三品 和広 (ミシナ カズヒロ)  
1959年愛知県生まれ。82年一橋大学商学部卒業。84年一橋大学大学院商学研究科修士課程修了、89年ハーバード大学文理大学院企業経済学博士課程修了。同年ハーバード大学ビジネススクール助教授、北陸先端科学技術大学院大学知識科学研究科助教授等を経て、神戸大学大学院経営学研究科教授。著書、『戦略不全の論理』(東洋経済新報社、2004年、第45回エコノミスト賞、第21回組織学会高宮賞、第5回日経BP・BizTech図書賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)