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昭和30年代〜50年代の地方私鉄を歩く 第26巻

中国地方の私鉄 藤田興業〈同和鉱業〉片上鉄道・西大寺鉄道・岡山臨港鉄道・下津井電鉄・備南電気鉄道〈玉野市営電鉄〉・倉敷市交通局〈水島臨海鉄道〉・井笠鉄道・尾道鉄道・広島電鉄宮島線・鞆鉄道・船木鉄道・防石鉄道・長門鉄道・一畑電気鉄道北松江線・大社線・立久恵線〈元出雲鉄道〉 広瀬線〈元島根鉄道〉・日ノ丸自動車法勝寺電車部法勝寺電鉄線

出版社名 フォト・パブリッシング
出版年月 2022年9月
ISBNコード 978-4-8021-3351-7
4-8021-3351-0
税込価格 2,970円
頁数・縦 239P 26cm
シリーズ名 昭和30年代〜50年代の地方私鉄を歩く

商品内容

目次

1章 カラーフィルムで記録された中国地方の私鉄(藤田興業(同和鉱業)片上鉄道
西大寺鉄道
岡山臨港鉄道
下津井電鉄
備南電気鉄道(玉野市営電鉄)
倉敷市交通局(水島臨海鉄道)
井笠鉄道
尾道鉄道
広島電鉄宮島線
船木鉄道・防石鉄道 ほか)
2章 中国地方の私鉄
中国地方の私鉄沿線地図
車両諸元表

出版社・メーカーコメント

中国地方というと範囲が広く、山陽・山陰地方の岡山・広島・山口、島根・鳥取の5県をまとめています。これら5つの県には昭和30年代まで実に16の地方鉄道が存在し、地元の人々の足になっていました。著者が地方私鉄を回り出したころ、まだ随所に終戦後の混乱の名残は残っていましたが、日本は復興に向けて国全体が進み始めた時代でもありました。各地の道路の整備も進んでいて、名物の未舗装の道路も少しずつ整備が進みバス転換の始まった時代です。中国地方の中小私鉄を見るといくつかのパターンに分かれています。中堅都市に基盤を置いてますます発展を遂げた広島電鉄、瀬戸内に発展した臨港地帯に根差した水島臨港鉄道、幾度の経営危機にさらされながらも観光鉄道として存在感を残す一畑電車、この3つの鉄道が山陽と山陰に残る私鉄になりました。昭和30〜40年代にはそれ以外の特に小さな路線の廃止が続きました。また国鉄線の延伸によって置き換わった西大寺鉄道のケースもありますし、井原鉄道の場合は新しい鉄道の建設がありました。瀬戸大橋線の開業に合わせるかのように消えた下津井電鉄とともに、軌間の狭い軽便鉄道の悲劇かもしれません。万全かと思われた片上鉄道は鉱山の衰退と国鉄の貨物輸送の見直しでその使命を全うしました。かつて国鉄線の各駅から出ていた小さな私鉄はすべて姿を消しました。今そこを列車で通るとその駅は無人駅になっていたり、あるいは立派な駅前広場やビルの立ち並ぶ小都会が出現して戸惑うことがありますが、そこには国鉄線からのわずかな乗換え客を待っていた機械式ディーゼルカーの姿を見ることはできません。この巻は中国地方5県に存在した16の鉄道をご紹介します。このシリーズでの対象の時代(昭和30年代以降)の少し前に廃止された鞆鉄道はコラム的扱いで取り上げています。またこの地方にかつて存在した陰陽連絡鉄道について少し角度を変えて解説を加えています。

著者紹介

〓井 薫平 (タカイ クンペイ)  
1937年生まれ、慶應義塾大学法学部1960年卒。地方私鉄巡りは昭和28年の静岡鉄道駿遠線が最初だった。鉄研活動は中学からだが当時は模型専門、高校に進学以来、鉄道研究会に属して今日に至る。1961年刊行の朝日新聞社刊「世界の鉄道」創刊号以来の編集メンバー、1960年から鉄道車両部品メーカーに勤務、日本鉄道工業会理事、車輛輸出組合(現JORSA)監事、会社退任後は鉄道趣味に本格復帰し現在は鉄道友の会参与(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)