
さくら
出版社名 | 小学館 |
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出版年月 | 2005年3月 |
ISBNコード |
978-4-09-386147-2
(4-09-386147-1) |
税込価格 | 1,540円 |
頁数・縦 | 380P 19cm |
書店レビュー
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全2件
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- 平山書店 (秋田県大仙市)
20万部以上売れたということで興味をもち、後追いながら一応読んでみました。う〜ん、どうなんでしょうか。読書の充足感という観点から言えば、いまひとつ作者の思いが伝わってきませんでした。本書は、終盤の衝撃の事実の発覚から家族の再生というところで読ませるものと理解しましたが、事実の残酷さだけが目立ち、主人公が帰郷するきっかけとなる父親の人物が浅く、存在感がなさすぎるのが物足りないところでした。けれども、三人兄妹の絆の深さや、普通の家族に潜在するバランスの危うさなどについての描写は、切り口に見るべきものがあり、とても才能を感じさせられたことも事実です。今後に期待を込めての評価です。(nori)
(2006年2月26日)
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私のまち出身の作者が私のまちを書いてる
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- けやき書房 (大阪府堺市中区)
作者西加奈子はイラン生まれの大阪育ち。しかも私の店の位置する泉北ニュータウン育ちの28歳です。私のまちを舞台にして、ちっぽけな家族と犬のサクラが主人公です。オビには「はじめて涙をこぼしました。」とありますが、「あたたかくなる。」というほうが適切と思います。一家とサクラの幸せに感動します。
(2005年7月11日)
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おすすめコメント
一生に一度、ちっぽけな家族に起こった奇蹟 スーパースターのような存在だった兄は、ある事故に巻き込まれ、自殺した。誰もが振り向く超美形の妹は、兄の死後、内に籠もった。母も過食と飲酒に溺れた。僕も実家を離れ東京の大学に入った。あとは、見つけてきたときに尻尾に桜の花びらをつけていたことから「サクラ」となづけられた年老いた犬が一匹だけ――。そんな一家の灯火が消えてしまいそうな、ある年の暮れのこと。僕は、何かに衝き動かされるように、年末年始を一緒に過ごしたいとせがむ恋人を置き去りにして、実家に帰った。「年末、家に帰ります。おとうさん」。僕の手には、スーパーのチラシの裏の余白に微弱な筆圧で書かれた家出した父からの手紙が握られていた――。
出版社・メーカーコメント
スーパースターのような存在だった兄は、ある事故に巻き込まれ、自殺した。誰もが振り向く超美形の妹は、兄の死後、内に籠もった。母も過食と飲酒に溺れた。僕も実家を離れ東京の大学に入った。あとは、見つけてきたときに尻尾に桜の花びらをつけていたことから「サクラ」となづけられた年老いた犬が一匹だけ――。そんな一家の灯火が消えてしまいそうな、ある年の暮れのこと。僕は、何かに衝き動かされるように、年末年始を一緒に過ごしたいとせがむ恋人を置き去りにして、実家に帰った。「年末、家に帰ります。おとうさん」。僕の手には、スーパーのチラシの裏の余白に微弱な筆圧で書かれた家出した父からの手紙が握られていた――。