雨の裾
出版社名 | 講談社 |
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出版年月 | 2015年6月 |
ISBNコード |
978-4-06-219521-8
(4-06-219521-6) |
税込価格 | 1,870円 |
頁数・縦 | 251P 20cm |
商品内容
要旨 |
病床の母に付き添う男。従う女。死を前に、男と女を結ぶ因果の果て。情愛の芯から匂いたつ官能。表現は極北へ―最新小説集。 |
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出版社 商品紹介 |
老境にさしかかった男の、つれづれに蘇る遠い日々の記憶。老いと死の影を色濃くたたえる生を描く、現代文学の最高峰。 |
おすすめコメント
噪がしい徒然 若いころ熱心に読んだ本を読み返す男。文字を追う眼に映る、暮れかけた路地から庭をのぞきこむ人影。踏切り 踏切は暗かった──。警報器が鳴り出したとき、前のほうにただならぬものを目にした。男の背後に忍び寄り、いきなり抱き止めた。春の坂道 坂道をよたよとと、杖にでもすがるようにのぼっていると、うしろからぞろぞろと若いのがついてくる。俺のうしろに以前の俺が続く。その以前の俺のうしろからそのまた以前の俺が続く。夜明けの枕 三十をすぎて司法試験を目指した男。アパートにこもり、一緒に暮らす女が働きに出て生活を支えた。ほか全8篇