書店レビュー
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- ほんのいえ宮脇書店越谷店 (埼玉県越谷市)
幻想的な装丁に目を奪われ圧倒的な質量がズシリと伝わってくる。闇を疾走する感覚とでも言おうか、高揚感に包まれつつグイグイと引っ張っていかれる。登場人物たちの心の揺れに共振してしまうのはまさに作者の筆の力。江戸川乱歩賞受賞でデビューし、その後も話題作を放ち続け、いまや直木賞に最も近い作家といえよう。
(2023年12月31日)
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商品内容
要旨 |
おまえは輝け。太陽が嫉妬するくらい。すべてを魅了する天才・キュウのため、血の繋がらない姉が犯した罪とは。 |
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出版社・メーカーコメント
圧倒的な「いま」を描く、著者史上最大巨編 千葉県富津市の清掃会社に勤める町谷亜八(ハチ)は、過去に傷害事件を起こし執行猶予中の身だ。ようやく手に入れた「まっとうな暮らし」からはみ出さぬよう生きている。唯一の愉しみは、祖父の遺したアウディでアクアラインを走ることだった。ある日、血の繋がらない姉・ロクから数年ぶりに連絡が入る。二人の弟、キュウを脅す人物が現れたというのだ。 キュウにはダンスの天賦の才があった。彼の未来を守るため、ハチとロクは、かつて、二人の人物を殺害していた。折しも、華々しいデビューを飾り、キュウは一気に注目を集め始めたところである。事件が明るみに出ればスキャンダルは避けられない。弟のため、ハチは平穏な日々から一歩を踏み出す。 一方、キュウをプロデュースする百瀬は、その才能に惚れ込み、コロナ禍に閉塞する人々を変えるカリスマとして彼を売り出しはじめた。<Q>と名付けられたキュウは、SNSを通じ世界中で拡散され続ける。かつてない大規模ゲリラライブの準備が進む中、<Q>への殺害予告が届く−−。 抗いようのない現実と、圧倒的な「いま」を描く。世界をアップロードさせる著者渾身の一作。 【編集担当からのおすすめ情報】 直近の三作品が直木賞にすべてノミネート、2022年発売された『爆弾』でミステリランキングを席巻。著者の最新作は、圧倒的なスケールとスピードをはらんだ傑作となりました。発売前から書店員さんのあいだで話題沸騰。2023年、最大の注目作です。