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冒険者たちの心理 彼らはなぜ命を賭けるのか

ヤマケイ新書 YS076

出版社名 山と溪谷社
出版年月 2025年8月
ISBNコード 978-4-635-51092-9
4-635-51092-1
税込価格 1,430円
頁数・縦 285P 18cm

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要旨

「冒険」という言葉には、未知の世界に踏み出すわくわく感、新たな発見や成長につながる機会といったポジティブなイメージがあるだろう。一方、冒険の本来の意味は「危険を冒すこと」であり、登山家など実際の冒険者たちは大きなリスクを負って命を賭す。彼らは何を考え、何のために冒険をするのだろうか。本書は、「冒険」とは何で、どんな意味があるのかを掘り下げるとともに、冒険者たちへのインタビューを通してその心理を明らかにしている。冒険者たちは、命の危険に身をさらす中で葛藤と決断を繰り返し、自分自身と向き合いながら自己実現に向かう。なお、ダイジェストでは、クライマーの山野井泰史氏のコメントを取り上げたが、本書は山岳のほか海洋や極地の冒険についてもとりあげており、クライマー・キャニオニアーの大西良治氏、ヨットマンの片岡佳哉氏らのコメントも紹介している。著者は一般社団法人アルパインクライミング推進協議会会長。10代よりアルパインクライミング、フリークライミング両面で活躍。谷川岳一ノ倉沢烏帽子奥壁大氷柱初登攀など記録多数。元『クライミングジャーナル』編集長。元オペル冒険大賞事務局長。
※要旨の情報〔社会情勢、著者経歴など〕は、作成日当時のものです。
以降内容が変わっている場合があります。[要旨作成日:2025年9月2日]

商品内容

要旨

「成功率3割くらいが一番面白い」との言葉とともにフィッツ・ロイの冬期単独初登頂に挑んだ山野井泰史。「命の確かな保障があったなら、おそらく海にでなかった」と語るのは、小型ヨットを操り氷に閉ざされる直前の南極から生還した片岡佳哉。そして、潜入不可能とされていた未踏の谷に足跡を印した大西良治。かつてオペル冒険大賞の事務局長を務めた著者が、「本物の冒険とは何か」という論考とともに、身近に死を意識しながらの単独登攀や荒れ狂う南氷洋の航海、人跡未踏の渓谷の初踏査などに挑んだ「冒険者」たちにインタビュー。彼らの心理を解き明かす。

目次

第1章 「冒険」とは何か(冒険の定義―「コアな冒険」という考え方
冒険の意義
「冒険」を検証する)
第2章 冒険の現在形(山岳
海洋
極地)
第3章 冒険者たちの心理(冒険の動機
冒険への向き合い方―「スタイル」へのこだわり
プレッシャーとの付き合い方
死をどう捉えるか
一線を越える(1)
一線を越える(2)
功名心―冒険家の無視できぬ病弊
コンプレックス
社会通念の欠如
刺激の常習性
達観)

著者紹介

菊地 敏之 (キクチ トシユキ)  
1960年神奈川県生まれ。10代よりアルパインクラミング、フリークライミング両面で活躍。特にヨセミテに足繁く通う。谷川岳一ノ倉沢烏帽子奥壁大氷柱初登攀、トランゴタワー・スロベニアルート登頂ほか、ヨセミテ エル・キャピタン「ノーズ」ワンデイアッセントなど記録多数。元『クライミングジャーナル』編集長。元オペル冒険大賞事務局長。一般社団法人 アルパインクライミング推進協議会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)