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福文堂書店本店のレビュー |
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掲載レビュー全209件 |
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・つれていくもの ・あとあとさん ・ドールハウスの怪 ・湯治場の客 ・御塚様参り ・誰かの家 ・エッセイ 戸隠での不思議な体験 目次だけでもうっすら怖いような気がしますが、読んでみるとやはり怖いです。 なんというのでしょうか、とってもジャパニーズ・ホラー。 どーん!ぎゃーーー!!っていう大仰な恐怖ではなく、 ふっと気づいたらそこにいた、みたいな感じ。 首をひねりながら読みすすめ、読み終わったらすっかり背筋が冷え切っているような。 夜中に一人で静かに読むのがお勧めです。 (2018年05月02日) |
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高校の女性教師の視点から物語がスタートします。 クラスの生徒が次々と失踪し、 ある晩残った生徒が教室で殺し合いをして死んでしまうのです。 失踪した少女の一人が持つという「悪魔の目」。 ひどいいじめを受けていた彼女が犯人だと疑われるが、 本当に見るだけで殺し合いをさせることなどできるのだろうか、、、。 いじめの様子だとか、殺害の描写だとか、なかなかグロテスクだし、後味も決して良くないのですが、 どんどん読み進めてしまいました (2018年05月02日) |
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日本ホラー小説大賞、大賞受賞作で映画化も決定している作品です。 冒頭に小さな男の子のもとを訪れた謎の訪問者の描写があります。 玄関の磨りガラス越しに見える「絶対に家に入れてはいけない」訪問者の姿。 ぼんやりとした灰色の影。 このイメージが作中ずっと頭から離れません。 物語は3人の視点で進んでいきます。 子煩悩な夫、その妻、なりゆきで2人と関わることになった男。 視点が変わるたびに起きる事象の意味合いが変わり、それがまたなんとも読んでいて息苦しいのです。 「ぼぎわん」の正体を知ったとき、読み手にとってもその存在が現実的なものになっていきます。 自分のところにも「ぼぎわん」は来るのだろうか??と。 一気に読める本です。 (2018年05月02日) |
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これは何かといいますと、 「平成30年度から中学生に配付される副読本を、一般向けに発売したもの」なのです。 収録されている時代は、、、縄文時代〜昭和! 果てしなく長い時間ですが、中学生向けだけあって、要点をわかりやすく、コンパクトにまとめてあります。 巻末には「なごや歴史MAP」がついていて、 資料館や博物館、史跡旧跡や名古屋のランドマークがばっちりわかるようになっています。 (2018年05月02日) |
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人が死ぬ瞬間を見ることができるバスツアー、「世直し」をしている組織のインタビューの詳細などなど、 社会の裏をこそっと覗き見しつつ、驚きと怖さを感じる物語がいくつか収められています。 作者はテレビ業界の人ということで、「メディア」を効果的に使っている、と感じます。 なんというか、本当にそういうことがありそうな気がしちゃうんです。 実際にそういう取材がなされているんじゃないか、というような妙なリアリティーを感じてしまいます。 クライマックスで「あれ?」と混乱するんだけど、 読み進めると「あーーー!えええええ!!!!」と衝撃を受けるのも特徴的だと思います。 読み終えたらすぐ読み返したくなる1冊です。 (2018年05月02日) |
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誰もが知ってるピーター・パン!ネバーランドの冒険です。 読んでみるとこれが、以外と血なまぐさい、、、。 フック船長と戦うシーンなどはばったばったと人が死にます。 フック船長に関する記述が特に印象深いです。 アニメなどの影響で、ピーター・パンのライバルで、ちょっと間抜けで、紳士的だけど卑怯者で、時計ワニが何より怖くて等々、 どちらかというとユーモラスなキャラクター、という印象でしたが、原作のフックは全く違います。 その生い立ちもうかがい知ることができるのですが、 なんと言いましょうか、、、太宰?芥川?といった趣。 子供たちがネバーランドから帰った後のことも書かれているのですが、 成長するウェンディと成長しないピーターの関係性というのも 「わー、よかったねー」では済ませられないものがあります。 解説にある通り、「大人が読むべき本」です。 (2018年05月02日) |
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物語の舞台はロンドン、ケンジントン公園。 ケンジントン公園の紹介から始まり、そこで起こる秘密の物語が語られるのですが、、、 ネバーランドは?ウェンディは??出てきません。 この「ピーター・パンの冒険」は、ネバーランドでの冒険のずっと前、 ピーターがいかにして生まれたかを知ることができる物語なのです。 閉園時間を迎え、門を閉ざされたケンジントン公園。 そこで繰り広げられるのは妖精たち、木々、鳥たち、そして永遠に歳をとらない不思議な少年の営みです。 ただただ楽しく夢に溢れているわけではなく、時にシビアであり、悲しさを感じるのが非常に印象的です。 読めば「ピーター・パン」のイメージが変わる1冊。 ぜひどうぞ! (2018年05月02日) |
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麻美が彼氏に電話をかけたら、出たのは知らない男。 タクシーでスマホを拾った、とのこと。 スマホの待ち受けが麻美の写真だったばっかりに、麻美は男に気に入られてしまうのです。 ただ気に入られただけならまだしも、拾った男は連続殺人鬼、、、。 拾ったスマホとSNS。ありとあらゆることがわかってしまうのです。 気軽に使えるから余計に恐ろしい。 自分が落としたわけじゃなくても、何がしかの形で繋がってるから他人事じゃないのです。背筋が冷えました。 麻美の視点、男の視点から描かれているので、現状に対するそれぞれの温度差に「志村!うしろ!」的な気持ちを抱いたり、 犯人の正体に「なんということ、、、!」と呻いたり、素材だけでなく物語も存分に楽しめる1冊です。 (2018年05月02日) |
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一人の赤ん坊が生まれるところから始まる物語。 主人公・歩の半生を本人の視点で描いていきます。 気性の激しい母、空気のような父、とにかく変な姉。 家族、友達、恋人との関わりが大阪、エジプト、東京と場所を変えて描かれていくのですが、 特にエジプトで過ごした少年時代の描写が印象的です。 どちらかというと「勝ち組」と言える境遇の歩ですが、成長していくにつれて少しずつ周囲も自分も変化していき、 読んでいてだんだんと苦しくなってくるのですが、読後感は非常に晴れやかなのです。 人間一人の人生を読みきった、という充足感と共に、小説家の「ものを書くこと」にかけるエネルギーを感じることのできる1冊です。 (2018年05月02日) |
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22年前に一家惨殺事件のあった村。 その事件のドキュメンタリーを書いた教授が顧問を務める大学の文芸サークルの学生たちが、夏休みの旅行で村を訪れ、恐ろしい事件に遭遇する。 「夏休み」「学生」「ホラースポット」「過去の事件」「不謹慎な遊び」、、。いいですねぇ。定番です。 2部構成になっていて、第1部は学生たちがわけもわからないまま、1人の白いカッパを着て斧を持った、つまり22年前の事件の当事者と同じ服装をした謎の男から逃げ回る様子が描かれています。 これが本当に怖いのです。 逃げ場の無い狭い集落を男に見つからないように隠れながら逃げ道を探さなくては、、、。 主人公が脚を負傷したり、遠くから仲間の悲鳴が、、、! 手に汗握る、息を呑むとはまさにこのこと。 第2部は謎解きパート。 なんとか助かった主人公が、22年前の事件や、今回の事件の関係者からいろいろと話を聞いていき、何が起こったのかを探っていくのです。 次々と明らかになる真実に驚きの連続! え?そこも!? 最後の最後まで油断してはいけない。最近読んだ中でもトップクラスの面白さでした! (2018年01月22日) |
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世界に衝撃を与えた映画「オーメン」の脚本家が自らの作品を小説化したものです。 6月6日の6時に1人の赤ん坊が生まれたことから物語がはじまるのですが、 特別な数字、子守の怪死、真っ黒な犬、写真の不可解なもや等、今のホラー映画にも多く見られるようなモチーフがてんこ盛りなのです。 当のデミアン君が直接的に何かしているわけではなく、ただただ周りがじわじわとおかしくなっていく、、、。 聖書の引用を多く使っているのも印象的。文語はちょっとわかりにくいけど、、。 父親が真相を探っていく過程は、なんとなくダヴィンチ・コードを思い出したりもしたのでした。 注目のお値段は666円+税。 シンプルな装丁もインパクトがあって素敵です。 (2018年01月22日) |
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主人公は小学生の少年・翔太。 お父さん、お母さん、お姉ちゃん、妹と一緒に、田舎の一軒家に引っ越すところから 物語が始まります。 新しい家に近づくにつれ強くなる厭な感覚。 不自然な宅地造成と、築3年なのに住人がどんどん入れ替わる家。 家の中のいろんな場所に現れる黒い影。 「昨日の夜"ヒヒノ"が来たよ」と言い出す妹。 近所の謎の祠と朽ちた家と気の触れた老婆、、、。 うーん、不気味です。 不気味さのピースがあちらこちらに散りばめられていて、それが少しずつ繋がっていく様が良いです。 そんな不気味さの中で、新しくできた友達との友情がほほえましかったり。 「夏休みの冒険」要素もたっぷりです。 不気味さや「えぇ、、、」な感じや、夏休み感や、 いろんなものがつまっていて、なんとも不思議な読後感でした。 (2018年01月22日) |
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時々話題になる不正受給の問題を題材に、息もつかせぬ展開が繰り広げられていきます。 人一倍受給者に親身になって働き、同僚・上司からの信頼も篤かったのになぜ殺されたのか? 暴力団とつるんで不正受給に関わっていたのでは?? 殺された山川の後を任され、事件の謎を探る聡美と小野寺の前に現れた真実とは!? 社会派ミステリーですね。 最後に明らかになる真相が意外なもので、最後まで油断のできない1作です。 読み始めたら一気に最後まで読めちゃいます! (2017年12月28日) |
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「ゴシック編」ということで、なんとも幻想的です。 表題の「黒猫」が1作目に配されているのですが、のっけから動物虐待の話で気が滅入る、、、。 読み進めて行くうちになんともいえない不気味さが増していき、最後の最後に「おお、、、!!」となるのです。 面白いぞ、ポー、面白いぞ! 他にも「赤き死の仮面」「ライジーア」「落とし穴と振り子」「ウィリアム・ウィルソン」「アッシャー家の崩壊」が収録されており、どれも非常に個性が強いです。 特に「赤き死の仮面」の色彩の表現が鮮やかさや、「落とし穴と振り子」のじりじりとした緊迫感など、 景色だけでなく物音や人々の嬌声なども聞こえてくるようで、 まるで自分がその場にいるような気分になります。 些細なことですが、「ガルヴァーニ電池」という単語が2回出てきます! 比喩表現として出てくるのですが、19世紀当時最新の技術ということで、 その時代の空気を感じることが出来、そのあたりも味わい深いです。 (2017年12月07日) |
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ミステリ作家・鹿谷門実が自分にそっくりの別の小説家から替え玉を依頼されるところから物語が始まります。 雪に閉ざされた山間の屋敷という密室空間。 集まったクセの強い客たちに曰くありげな使用人。 全ての者は仮面を着用しなければならないという奇妙なルール。 館の主人と思われる首なし死体、、、。 これまでのシリーズで様々な作風がありましたが、 今回の奇面館はデビュー時のような軽やかさを意識した、とあって、テンポよく読み進めることができました。 上下巻に分かれていますが、あっという間に読めます。 若い女の子が出てくるんだけど、 その子が一生懸命考えてる様子がすごく可愛い、、、と 謎の萌えスイッチが押されました。 (2017年11月15日) |
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四国の山奥の集落で起きた、集団突然死事件。 それはひとところに留まらず、じわじわと輪を広げていく。 テロなのか?未知の感染症? 原因が全くわからないまま死者の数がどんどん増えていく。 エリート官僚が命をとして原因解明に挑む! 真相はいったい!? 王道少年マンガを読んだかのような爽やかな読後感。 努力!友情!勝利!って感じ。 官僚社会のあれこれや、妻とのすれ違い、親友との因縁、仕事への使命感、、、。 いろんな要素が盛り込まれています。 明かされる真相も意外なもの! 頭の中で俳優さんをキャスティングしながら読むとさらに楽しいです。 読んだ後の充実感が大きい1冊です。 (2017年11月15日) |
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この本は以前にテレビ・映画で放送・上映された「放送禁止」シリーズの作品を 3つほど文章に構成したものです。 わけあって放送されることなくテレビ局の倉庫に埋もれてしまったテープ。 そこにはいったい何が映っているのか、、、。 大家族の日常、ストーカーに悩む女性、自殺志願者が共同生活する村、、 こういうドキュメンタリー番組って誰でも目にしたことありますよね。 ある種見慣れた光景でありながら、映像が終わったときに残る違和感と恐怖、、、。 実際のテレビ番組の撮影現場でもこういうことってあるのかしら、、、と思わされます。 登場人物の名前のアナグラムや、ちょっとした記述に謎やヒントが山盛り。 ただ読むだけでなく、自分で謎解きを楽しめるのがこの本の魅力です。 体験型!って感じがします。 ネットでいろんな人の意見を読んで感心したりと、そういうところも含めて楽しめる本です。 (2017年11月15日) |
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新潮文庫のホームズシリーズですが、 原作を文庫にした時に、各巻収まりきらなかったお話があるのです。 そのはみ出たものを1冊にまとめたのがこれです。 なので書かれた時期はばらばら。 でもこれでコナン・ドイルが書いた全てのホームズが読めたわけです。 読んでみると「あれ?これ覚えがあるぞ?」と思う物語がいっぱい。 ドラマ版などで映像化されたものが多いのかもしれません。 トリックやいろいろな科学知識など、今の時代から見ると 穴があったり間違っていることも多くあり、 ミステリーマニアからするとつっこみどころ満載だったりもするのですが、 それでも世界中の人々から愛されているのは 登場人物のキャラクターや関係性など魅力溢れる要素がたくさんあるからなのでしょうね。 コナン・ドイルの代表作、ぜひコンプリートしてください。 (2017年10月25日) |
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物語は刑務所の独房から始まります。 死刑執行を告げる刑務官の声。 田中幸乃(30)は、元恋人に対するストーカー行為の末、 アパートに放火をし、 元恋人の妻と双子の娘を殺害した罪で死刑を宣告されました。 なぜ彼女は凶行に至ったのか、 事件の背景にはなにがあったのか、 産科医、幼馴染、中学時代の親友、義姉、元恋人の友人、刑務官など、 彼女の人生のそれぞれの時代に関係のあった人物の目を通して描かれます。 生まれてから死刑宣告を受けるまでの人生、、、。 読んでいてものすごくキリキリするのです。 展開は非常に静かなのですが、 大きく心を動かされる1冊です。 痛みを伴う読書でした。 (2017年10月25日) |
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モキュメンタリーという形式なのでしょうか。著者がある原稿を手にするところから物語がスタートします。 とある事情によって出版されなかった原稿。「カミュの刺客」と題された一人のジャーナリストによるルポ。 内容は数年前の心中事件で生き残ってしまった女性へのインタビューで構成されています。 事件の当事者は数々のドキュメンタリー作品を生み出した高名なジャーナリストと、その愛人で秘書の女性。 どの角度から見ても完全に自殺である、と解決した事件だったが、「死ぬ理由が無い、納得できない」と殺人の疑いを持ち、心中事件の真相に迫るべく、生き残った秘書へのインタビューを試みるのです。 さまざまな事実が明らかになると共に、ジャーナリスト本人も翻弄されていく様子が読んでいて「えええええ!」です。 読んだ人の感想も千差万別。 「叙述トリック」が駆使された作品は、1回読んだだけでは100%楽しんだとは言えません! 2回目は最初とは全く違う視点で読めて、そこで更なる恐ろしさを味わうことになるのです。 いくつもの謎と手がかりがつまった1冊。オススメです (2017年10月25日) |
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