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ふたりの祖国

出版社名 潮出版社
出版年月 2025年12月
ISBNコード 978-4-267-02476-4
4-267-02476-6
税込価格 2,420円
頁数・縦 508P 20cm

商品内容

要旨

昭和6年9月、満洲事変勃発―大日本帝国最大のジャーナリスト徳富蘇峰は、東條英樹ら軍部と結びつき、皇国主義・軍国主義の扇動者として世論に多大な影響を与えた。イェール大学教授の朝河貫一は、アメリカで激化する反日世論にさらされながらも、日米融和を唱え、祖国日本に警鐘を鳴らし続けた。日米開戦へと突き進んでいく日本―昭和16年12月、朝河は開戦の回避と和平を目指して、ルーズベルト大統領から昭和天皇への親書を起草するが…。戦後80年―透徹した「史眼」でアジア・太平洋戦争の真実に迫る渾身の歴史小説。

出版社・メーカーコメント

言論で日本の軍部を牽引する徳富蘇峰と、アメリカの地から日本に警鐘を鳴らし続ける朝河貫一。直木賞作家が透徹した「史眼」で描くアジア・太平洋戦争−−。佐藤優氏、激賞!! 国家の悪に切り込んだ感動の書1931年、満州事変勃発−−後に戦前、戦中最大の言論人と呼ばれた徳富蘇峰は、東條英樹ら軍部と結びつき皇国主義、軍国主義の世論形成に大きな影響力を与えていた。イェール大学教授で歴史学者の朝河貫一は、アメリカで激化する反日世論に晒されながら、日米融和を唱え、祖国の未来に警鐘を鳴らし続けていた。日本は満州事変から、中国との戦争が泥沼化していきアメリカとの対立も深刻化していく。蘇峰は日本で、朝河はアメリカから言論の力で祖国のために戦い続けるが、日米開戦は避けられない状況へと陥っていく。1941年12月、朝河はルーズベルト大統領から昭和天皇への親書を起草し、開戦の回避、そして和平を目指すが……そこには予想だにもしない国家の罠が仕組まれていた。はたして天皇を、祖国を守ることはできるのか。国家存亡の危機から祖国を守るために戦った朝河貫一と徳富蘇峰−−。真の愛国者は誰だったのか。祖国の未来を開いたのは誰だったのか。真逆の思想をもった「ふたり」から見える真の正義とは。戦後80年を迎え今、透徹した「史眼」で満州事変から日米開戦を描く渾身の歴史小説。

著者紹介

安部 龍太郎 (アベ リュウタロウ)  
1955年福岡県八女市(旧・黒木町)生まれ。久留米工業高等専門学校機械工学科卒業。東京都大田区役所勤務、図書館司書として働きながら小説を執筆。90年に『血の日本史』で作家デビュー。2005年に『天馬、翔ける』で中山義秀文学賞を受賞。13年に『等伯』で直木賞受賞。20年、京都府文化賞功労賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)