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にぎやかな街で

P+D BOOKS

出版社名 小学館
出版年月 2025年6月
ISBNコード 978-4-09-352512-1
4-09-352512-9
税込価格 715円
頁数・縦 219P 19cm

商品内容

要旨

―国家だっていつかは亡ぶ、過渡的なものではないだろうか。つまりそれは決して絶対のものではない。束の間のもの、かりそめのもの、すこぶる下らないものにすぎない。その相対的なものの栄光のために死ぬなどということが、人間に要求されるのはおかしいじゃないだろうか。―召集を受けた網代泰彦は、山形の連隊に向かう直前、発作的に兵舎に背を向け“徴兵忌避者”となってしまう。成り行きで出羽三山に登りながら、自分はなぜ徴兵を忌避したのか、国のために死ぬとはどういうことか、国家の栄光とは何か…を熟考していく「秘密」と、原爆投下で価値観ががらりと変わってしまった世の中の無常さを描く「にぎやかな街で」という芥川賞候補作2作品を含む珠玉の短中篇集。

著者紹介

丸谷 才一 (マルヤ サイイチ)  
1925(大正14)年8月27日―2012(平成24)年10月13日、享年87。山形県出身。東京大学文学部英文科卒業、同大学院人文科学研究科修士課程修了。小説家、文芸評論家、翻訳家、随筆家。1968年『年の残り』で第59回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)