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文月の使者

角川文庫 100み3−1 100分間で楽しむ名作小説

出版社名 KADOKAWA
出版年月 2025年6月
ISBNコード 978-4-04-116392-4
4-04-116392-7
税込価格 792円
頁数・縦 139P 15cm

商品内容

要旨

「指は、あげましたよ」背後から声が響いた。振り向いた時にはその声の主はいない。昨晩の豪雨で橋が流された中洲を見にやってきた彼は、芥もくたが漂った川で「黒髪」と書かれた女枕をすくいあげる。その途端に足元が崩れ、からだごと落ち込むところを中年女に助けられるのだが…。

出版社・メーカーコメント

昨夜の大雨で壊れた橋を見に、男が一人中州に来た。男は背後から「指は、あげましたよ」と、女の声を聞く。無人の場所でもちろん誰がいるわけでもない。男はきっと空耳だろうと捉えて川を見てみると、女枕がひとつ、川浪に揺れているのを見つけた。枕紙には何か文字が書いてある−−「髪」だ。その枕を拾った男はやがて、とある女のことを思い出し・・・・・・。

著者紹介

皆川 博子 (ミナガワ ヒロコ)  
1930年旧朝鮮京城生まれ。73年に「アルカディアの夏」で第20回小説現代新人賞を受賞し、幅広いジャンルで創作を続ける。『壁―旅芝居殺人事件』で第38回日本推理作家協会賞(長編部門)、『恋紅』で第95回直木賞、『薔薇忌』で第3回柴田錬三郎賞、『死の泉』で第32回吉川英治文学賞など多くの賞を受賞。2025年には旭日中綬章を受賞するなど、第一線で活躍する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)