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悪循環と好循環 互酬性の形/相手も同じことをするという条件で

出版社名 新評論
出版年月 2012年2月
ISBNコード 978-4-7948-0891-2
4-7948-0891-7
税込価格 2,420円
頁数・縦 221P 20cm

商品内容

要旨

夕食後の皿洗いはどちらがするか、というカップル間の営み(互酬・贈与)からグローバルな市場での取引(等価交換)まで、「相手も同じことをするという条件」で何かを行うときには循環的関係が出現するが、たいていは悪循環で、私たちはその環の中に閉じ込められてしまう。著者アンスパックはM・モースの議論(贈与論)を発展させ、復讐をはじめ「相手も同じことをするという条件」でなされるさまざまな慣行や行為を取り上げて比較し、その相互関係をつきとめるという甚だ刺激的なやり方で議論を展開する。そして人にマイナスの影響を及ぼす循環的プロセスや因果関係をあらゆるところに見つけ出し、それが問題の根元であるとして、そこからいかにすれば抜け出し、悪循環を好循環に転換できるかを考察する。

目次

第1章 復讐と贈与(殺した者は殺せ
とても強力な取引
くれる人に贈る)
第2章 贈与とお返し(贈与の魔術
認識できないことを認識する
「第三の人物の謎」
循環する因果関係
ビールの奢り合いと背中側での手渡し
酒屋、肉屋、パン屋)
第3章 あなたと私(一人、神、あなた
チャタレイ夫人、その恋人、そしてジョン・トマス
グラスを洗うのは誰?
親、子どもたち、サンタクロース
第三の人物の場所
「賢者の贈り物」)
第4章 われわれと全体(両端を結ぶ
見えざる手による迷子
円環の復習)

著者紹介

アンスパック,マルク・R. (アンスパック,マルクR.)   Anspach,Mark Rogin
1959年生まれ。ハーバード大学を優等(B.A.cum lauda)で卒業し、1988年にパリの社会科学高等研究院で博士(人類学)、1991年にはスタンフォード大学で学位(文学)を得る。現在はパリのエコール・ポリテクニク(理工科大学)に設置されているCREA(応用認識論研究センター)の研究員
杉山 光信 (スギヤマ ミツノブ)  
1945年東京に生まれる。東京大学文学部卒業。東京大学新聞研究所教授を経て、明治大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)