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ナイチンゲール神話と真実

新版

出版社名 みすず書房
出版年月 2018年12月
ISBNコード 978-4-622-08758-8
4-622-08758-8
税込価格 3,960円
頁数・縦 269,23P 20cm
シリーズ名 ナイチンゲール神話と真実

商品内容

要旨

「ランプを持った天使」として慈愛、献身の代名詞のように崇め奉られてきたフローレンス・ナイチンゲール。クリミアで名声を得ながら、帰国後、看護の現場に背を向けつづけたことは、後世の伝記作者たちを悩ませてきた謎だった。病院看護の仕事と、後進の看護婦の指導・育成をかつてあれほど激しく望んだ彼女が、いったいなぜ?戦争終結の翌年、1万6千人の兵士の死をもたらした責任を追及する王位委員会が開かれた。ナイチンゲール自身が積極的に開催を働きかけた王位委員会が終了した直後、彼女は虚脱状態に陥り、10年もの間病床にあった。以後、完全に健康を取り戻すことなく、それでも一生をつうじて、政府や医学界を相手に苛烈な公衆衛生改革へと自らを駆り立てていったナイチンゲール。その原動力となった「罪の意識」とは。どんな事実に彼女は辿りついたのか。没後より出版の相次いだナイチンゲール伝のいずれにも抜け落ちていたある真実を、偶然残された2通の手紙を導きの糸として追ったFlorence Nightingale:Avenging Angelからほぼ20年。新たに公開されたナイチンゲールの書簡やイギリス議会の記録をもとに、初版では謎に終わっていたところに納得のゆく結論を得た改訂版から、結論の加筆を生かした待望の新版。

目次

1 野心
2 クリミア戦争
3 戦後検証
4 隠蔽
5 復讐
6 名声と神話
資料「鶏のとさか」―ナイチンゲールが作成した最も有名な統計図表(一八五八年)

著者紹介

スモール,ヒュー (スモール,ヒュー)   Small,Hugh
1943‐。社会歴史学者、政治経済学者。イングランドのオクスフォードに生まれる。ダーラム大学で物理学と心理学を修め、卒業後は通信業界の経営コンサルタントとして長く勤め、1998年より研究・執筆活動に入る
田中 京子 (タナカ キョウコ)  
1948年、東京に生まれる。津田塾大学学芸学部英文学科卒業
川島 みどり (カワシマ ミドリ)  
1931年京城(現在のソウル)に生まれる。日本赤十字社女子専門学校卒業。日本赤十字社中央病院勤務を経て、看護教育に携わる。日本赤十字看護大学名誉教授。健和会臨床看護学研究所所長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)